正直げんなり・・・。友達の自慢（？）話
　こんにちは29屋さん。同じ下宿に越してきた友達（25歳♀：ベトナム在住３ヶ月目）のことで相談させてください。悪い娘ではないのですが、仕事でクタビレて帰ってきた私が休んでいる枕もとで、＜市場で20分かけて交渉して数千ドン値切った話＞や、＜学校や行きつけのバーで、ハンサムなベトナム人の男の子が、いかに親切にしてくれるか＞といった話を、延々とアクション付で聞かせてくるのです。最初のうちは適当に相槌を打っていたのですが、何度も何度も同じ話になる上に、トァン君とミン君のどっちが私のことを大事にしてくれてると思いますぅ？とか会ったことも無い人間のことで、ほぼ毎日一方的にまくしたてられるのが、段々苦痛になってきました。どうすればよいでしょうか？

PN：自称聞き上手（30歳♀：ベトナム在住２年目）

誰がネコの首に鈴を付けに行くのか？
　その＜自慢話＞の内容自体は、貴女もベトナムに来たての頃には、誰かに大なり小なり、似たような話をしているはずなので、昔の借金を返すようなつもりで、多少は大目に見てあげてください。

　日本での日常を捨てて新たな生活パターンを確立するまでは、毎日が大冒険で、それこそ些細なことが鬼の首でも討ち取ったかのような大手柄に思えるものです。問題は、彼女がそれらを自分の精神的な血肉として消化する前に、貴女を含む周囲に、何の工夫も無く垂れ流すことであって、キツイことを言って嫌われたくないなあ、という貴女の自業自得の部分アリとは言えど、やはり誰かが言ってあげなければ、永遠に彼女は自分のことを話し上手の人気者だと勘違いしたままで終わります。彼女のためを思って、というよりも、貴女自身の生活の平安を 先ず考えましょう。お互い20歳を超えた大人なのですから、そこまで干渉する権利も、面倒を見る義務もありません。単刀直入に、疲れてるときには「あとで」、もう聞いた話は「それ何回目？」、つまらない話には「それ、別に面白くない」、と率直な貴女の気持ちを伝えてあげるべきでしょう。一見、非常に冷酷なようですが、こうすることで彼女は自分のトークをコントロールする技術を身につけようとするはずです（しない場合は問題外）。

　もう一つ言うと、貴女も自分自身に我慢を強いて無制限で＜いい人＞を演じる必要はありません。面倒見のいいお姉さん役は、四六時中演じていると本当に疲れるはず。たまには、周りの目を気にせず、剥き出しの喜怒哀楽を、甘えん坊の小娘（25歳でしたっけ？）にブツけてやるといいのです。普段の＜貯金＞の分だけ、周囲は貴女の味方をしてくれると思いますよ。　

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（ベトナムスケッチ2003年3月号）