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「ほんとに、ちゃんと見たのか? 古典名画を『食わず嫌い』する『映画好き』の越人同級生たち」

 29屋さん、こんにちは。日本にいた頃から映画を観るのが好きだったボクは、ベトナム人の同級生たちとの間でも、よくDVDの貸し借りをしたり、観た映画の感想を話し合ったりしているのですが、どうも納得いかないというか、不思議に感じるのがベトナム人の「往年の名作」に対する敬意の無さです。

 先日も、ボクのコレクションの中から、かなりおススメの作品をいくつか貸してみたのですが、「ファッションが古くてカッコ悪い」とか「アクションシーンがしょぼい」などと、本筋に関係のないところばかり気にして、ちゃんと最後まで観ていないようなのです。ボクがどれだけ一生懸命、その作品の魅力を語っても「古い映画はつまんない。『タイタニック』のほうがいい」とか言う始末で、ちょっとがっかりです。いったい、どうしてなのでしょうか?

PN:カール・ハインツ・クラウザーV世(21歳♂ ベトナム留学8ヶ月目)

「権威のコロモをはずしてみれば、『食える部分』がどれだけ残っているかが見えてきます」

 チャップリン晩年の名作で『ライムライト』という映画がありますが、その劇中、かつて一世を風靡したものの今は落ちぶれている芸人カルヴェロが、再デビューを果たそうと決意します。再起の舞台上で披露したのは、かつて大当たりをしたネタなのですが、長い間第一線から離れていた彼のことを観客たちは覚えておらず、「つまんねーぞ!」、「なんじゃそりゃ? ひっこめ!」と散々な罵声を浴びせられ、すっかり自信をなくして落ち込んでしまいます。ところが物語の終盤、かつて彼が命を救い大スターとなった踊り子テリーの計らいにより、大舞台での出番を与えられたカルヴェロがまったく同じネタを演じたところ、今度は大喝采と賞賛をもって迎えられます。

 やったことは同じなのに、なぜこのような違いが起こったかといえば、これはひとえに「客に笑う準備があったかどうか」ということ。つまり、最後の舞台の時には「@かつての大人気芸人の伝説の大ネタである」、「A当代のスターであるテリーも絶賛している」という、「二重の権威」が予備情報として与えられており、これで笑わない人間は「ものがわからない」というレッテルが貼られてしまいかねません。「ネタそのものの出来」よりも、名声や地位などで人間の評価が左右されてしまうことを皮肉った、チャップリン屈指の悲喜劇ですが、おおむね「古い映画」に対する絶賛というのも、これに似た類のものであることが多いようです。

 もちろん、名優の熱演とか、現代にも通じる物語のテーマ性とか、娯楽が多様化した21世紀の今においても十分に楽しめる要素はあるので、いちがいにミーハー扱いはできません。ですが、だからといって昔の名作そのまますべてをむやみにありがたがるのには、あまり同意できません。カメラワークや特撮技術、映画音楽やストーリー展開など、観客に「見せる」テクノロジーは、当然ながら昔とは比べ物にならないほど進歩しているわけで、本気で感心するところがあるとしても「あの時代に、よくここまでがんばったなぁ」という「上から目線の豆知識」としてでしかないはず。そうした意味では、アカデミー賞だの評論家のホメ言葉だのにとらわれず、自分が好きな映画を「好きだ」といえる貴男のお友達の視点から貴男が教えられることも多いのではないでしょうか。

 とはいえ、それでもなお、ベトナム人と日本人の「感動のツボ」が明らかに違うのも、また事実。これは両国民の「こらえ性」の問題であると考えます。たとえば、日本人であればほとんどの人が共感するであろう「主人公が会社組織や社会の中でのしがらみに、耐えて耐えて耐え抜く姿」というストーリーの場合、ベトナム人にしてみれば「そんなにイヤなら、辞めればいいじゃん」、「こいつはマゾなのか? こんなやつ、いねえよ」としか見えず、感動が生まれる前に物語への興味がなくなってしまうのです。

 となれば、特定の国民や文化のバックグラウンドを対象にした邦画や昔の映画よりも、最初から「広く浅く」をターゲットにわかりやすく製作された現代のハリウッド映画がベトナムの若者に受け入れられるのは当然の話ですので、貴男は貴男であんまりイヤミにならない程度に楽しむべきです。今は周囲に同好の士が見当たらなくとも、頑固に道を進み続けさえすれば、勝手にお互いのアンテナに引っかかって惹かれあうはず。その日まで、ガッツです。

【今月のまとめ】
「今の世を、百年も以前のよき風になしたく候ても成らざる事なり。されば、その時代々々にて、よき様にするが肝要なり。」
by 山本常朝

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(2009年1月号/2009年1月16日 金曜日 20:23 JST更新)

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