「不満があるわけではないんだけど…。ベトナム人彼氏との将来は？」

　こんにちは、29屋さん。今つきあっている彼氏は3歳年下のベトナム人。出会ってから2年、特にこれといった盛り上がりも大事件もなく、同居生活が続いています。ところが先日、一時帰国した際に母親から「アンタねぇ、その人とどうするつもりなの？そろそろ考えなさい！もう、いい歳なんだから！」と"剛速球"が立て続けに飛んできました。現在のライフスタイルや彼との距離感は、実に居心地が良いのですが、「このまま結婚まで行けるのか？」と考えると、正直なところ不安も多いです。酒ともバクチとも無縁で優しく真面目、お金持ちではないにしても身の丈にあった生活を送っている地道な性格の彼。それでも時々、言いようのない物足りなさを感じてしまう今日この頃、どうしたらよいのでしょうか？

PN：呆然とした保安官（31歳：♀　日系メーカー現地採用)

「男女の力関係によって、人生航路のプランは千差万別なのです」

　ベトナム人彼氏のいる（又は過去にいた）日本人女性数名に「不満や不安って何かある？」というアンケートをとってみました。結果、問題の根本は「お金がある（A）・ない（B）」と「浮気をする（1）・しない（2）」の２つの座標軸を絡めて考えると分かりやすく、以下のように分類できます。

�@（A-1）お金がある・浮気をする：
　国籍問わず、「お金がある＝仕事が出来る男性」は精力的で魅力に溢れた人が多く、それだけ女性からモテる確率も高いため、浮気しやすい。
�A（A-2）お金がある・浮気はしない：
　マンガとかでは時々見ますが、現実においてはかなりの希少種。おそらく想像上の生き物。ただし、実は�@が擬態しており、女性側が気が付いていないだけ、という可能性アリ。
�B（B-1）お金はない・浮気をする：
　甲斐性なしの上に節操もない。困ったものです。なんで付き合ってるんでしょうか？
�C（B-2）お金はない・浮気をしない：
　愛と真心と小まめな気配りが武器。このタイプのベトナム男性と付き合っている日本女性が一番多数派。

　と、いうわけですが、貴女のボーイフレンドが、タイプ�C（B-2）型であると仮定して話を進めさせていただきます。

　人間は「どんな悲しみにも馴れてしまえる強さ」と一緒に、「どんな喜びにも飽きてしまう傲慢さ」も併せ持っています。　たとえば、最初の頃は嬉しかった彼氏の「ギャラン（例：食事のとき皿に取り分けてくれるなどの小さな親切）」に対して、自分自身の感謝や新鮮味がなくなってきたということはありませんか？

　これは本来、男性が女性に対して抱いてしまう、ある種精神的な飽食なのですが、�C型の彼氏というのは、恋人である日本人女性より精神的成熟度・経済力などが未熟である場合も多く、男女のポジション＆感情が通常の相場と逆転してしまうことがよくあります。しかもこの「温室栽培」は、外の世界での試練に遭うと、耐えられずにムクレたり家出したりする習性もある品種。さらに「えーい、世話が焼けるなぁ」と子ども扱いすると益々ヘソを曲げるため、思春期まっさかりの中学生男子を扱う慎重さが必要です。

　とはいえ、頼りなさを感じて気持ちが冷める人がいる反面、ベトナム人カップルにありがちな「スーパーかかあ天下カップル」が誕生してしまう場合も少なくありません。「恋」と「愛」と「結婚生活」。それぞれ相手に求める資質は別物であり、簡単に言うと「同じ燃料なら、激しく燃えるほど燃焼時間が短い」ということ。

　貴女の場合、既に「あばたもエクボ」の時期は過ぎているようですが、かといって今よりも重い責任を背負う生活に踏み込むだけの意気込みや必然性も感じていないご様子。ならば、とりあえずこのままでいいのではないでしょうか？

　果実が熟して地に落ちるが如く、自然に任せていれば次の展開が見えてくるでしょう。ただし、�C型の彼氏がヤケを起こして�B型に変異する場合や、出世したり起業が成功したりして�@型に進化（？）してしまう場合もあるので油断は禁物。結婚はいつでも出来ますので、ゆっくりと確かめながら、今見える風景を楽しんでください。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

オフィスジパンング・今日の弁当
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（2006年1月号／2006年1月19日 木曜日 8:38JST更新）