＜水上人形劇の仲間たち、みんな集まれ！＞
北部の生活に釣りは欠かせない！
魚釣りカップル　登場演目：8

　劇中で何度か登場するのが「釣り」ネタ。泳ぎながら無理やり魚を取ろうとするおじさんや、「釣竿を持っていないので、網で魚を釣りに来た」と歌うカップルが出てくる。最後は男が女に網をかぶせちゃうというオチなんだけど、これを2人が結婚前で女の人が釣り上げられたと見るかどうかは、「ご想像にお任せ」ということで。

村一番の出世頭
博士　登場演目：9

「タンロン（ハノイの旧称）に生まれ、出世したくて一生懸命勉強をした。今では試験に合格して、家族みんなが幸せだ」という歌をバックに、馬に乗って登場するのがこの博士。

　ベトナムでは1075年より科挙制度を導入。この試験に合格すると宮廷への出仕もあり得たというから、貧しい農家の人も掴める大出世のチャンスだったんだ。文廟の石碑には、15世紀以降、約300年間にわたる科挙試験の合格者82名の名が刻まれている。

見る人に幸せを振りまく
うちわ振りおじさん＆タイコおじさん　登場演目：10

　獅子舞の場面で登場する、うちわを振っているおじさんと、タイコをたたくおじさん。うちわを振る太ったおじさんは、ベトナム語で「土地」を意味するディア（Dia）という名前で、敬愛を込めて「オンディア（Ong　Dia＝ディアさん）」と呼ばれている。ベトナムでは太った人＝お金持ち。オンディアはその豊満な体と笑顔で皆に幸せを呼ぶ、布袋様のような存在なんだ。

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スケッチトラベル・水上人形と名物料理

（2006年4月号 | 2006年4月11日 火曜日 10:23 JST更新）