＜ホーチミン市＞
ホーチミン市発、ちょっとユニークな旅。
カッティエン国立公園でエコツアー

　ホーチミン市からダラット方面へ車で走ること約3時間。そこには、ベトナムの動植物たちの住む生態系保護区「カッティエン国立公園 Vuon Quoc Gia Cat Tien」がある。この一帯には植物1800種以上、鳥類400種以上、サイやトラなど絶滅寸前の危機にある野生動物を含む動物103種以上などが生息。園内を巡るガイドつきのエコツアーも催行されており、宿泊も可能だ。そのツアーの一部をここでご紹介しよう。

樹齢約500年のテトラメレス(学名Tetrameles nudiflora)

カッティエン国立公園
[Vuon Quoc Gia Cat Tien]
�@まずはゆっくり森林散策
(5km/2時間) ※時間は目安です

　ドンナイ(Dong Nai)省、ビンフック(Binh Phuoc)省、ラムドン(Lam Dong)省の3省にまたがり、敷地面積は7万1920ヘクタール。ツアーで行けるのは、ドンナイ省内の敷地。このエリアは、ベトナム戦争中の枯葉剤やナパーム弾などによる爆撃のほか、密猟や伐採によっても動植物が深刻な被害を被った。

　これを受け、1978年に保護林に、1992年には国立公園に指定され、1998年に指定地域を現在の広さに拡大。2001年11月にはユネスコ(UNESCO)「人間と生物圏(MAB)計画」が世界で第411番目の国際生態保護区に認定。また2005年8月には「ワニの湿地」が、が、ラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)に登録
された。

【写真説明】左上より
■ベトナムの編み笠「ノンラー Non La」の原料となる葉はこの「ラーノン La Non」
■ラタンは、古くなると表面のトゲが取れ、なめらかに
■キノコの中には食べられるものもあるが、ガイドに確認すること！
■魚の尾のような葉をもつクジャクヤシ(Fishtail Palm)は多くの実をつけるため、田舎での結婚式の際のゲート作りに使われる
■「燃えない葉」。火がついてもすぐに消えてしまう性質をもつ。戦時中、ナパーム弾から身を守るため、北ベトナム軍兵士はこの葉で家の屋根を葺いたり、体を覆ったりしたという
■シロアリの塚。大木に住み着くと中を空洞にしてしまう↓魚の尾のような葉をもつクジャクヤシ(Fishtail Palm)は多くの実をつけるため、田舎での結婚式の際のゲート作りに使われる
■ガイド：チョンさん 植物の英語＆学名に精通。植物にまつわる話を聞かせてくれる

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（2005年12月12日 月曜日 8:09JST更新）