[楽しみその�A]
これがなくては始まらない！
ベトナム家庭のお正月

門松代わり？家の玄関には桃、金柑の木を

　赤は幸せを呼ぶ色とされ、幸運の訪れを願って桃の花が飾られる。金柑の黄色に輝く果実はお金を表し、富を得られるようにとの願いが込められている。

仏壇(神棚)へのお供え物

　まるで日本のお盆のように、ベトナムではお正月の間、祖先が生前の家でお正月を過ごすといわれている。そこで、お供え物も普段よりも豪華に山盛り。

■青い房バナナ：
大きい手のような形から、家を守るものとされる
■ザボンまたはスイカ：
まん丸のものが良いとされ、幸福の象徴とされる。通常ベトナムのスイカは楕円形だが、お正月時期になると、丸いものが店頭に並ぶ。
■柿またはみかん：
赤みを帯びた果物は、成功を表すと言われている。

ベトナムのお正月料理といえば!?

　緑豆と豚肉ともち米をゾン(Dong)と呼ばれる緑葉で包み、12時間ほど茹で上げたバインチュン(Banh Trung)。長時間茹でることにより完全殺菌、また何枚にも重ねられた葉が外気との接触を防ぐため長期保存もできるお正月の名物料理だ。

　ところでこの料理、ベトナムを建国したフン(Hung)王が22人の息子の中から世継ぎを決める際、「庶民のことを考えれば、この食べ物を作った者こそが世継ぎとして最もふさわしい」と、バインチュンを献上した息子に王位を譲ったことから、庶民の間でも広まったという民話がある。

お年玉

　家庭では、子供はもちろんのこと、おじいさんやおばあさんにもリーシー(Li Xi)と呼ばれるお年玉が渡される。また、社内や身近な人、友達にもラッキーマネーとしてお年玉を渡すことが多く、その際、赤を基調としたお年玉袋に新札を入れる。金額に制限はないが、数ある紙幣の中でも赤色をしたお金がラッキーとされ、喜ばれることが多い。

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（2006年1月10日 火曜日 8:16JST更新）