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多多納 基さん
「ザ・ファーストバー」 オーナー

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カテゴリ:ベトナムの日本人
更新:2021/02/05 – 09:00

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日本のオーセンティックなバーをベトナムで
お客様それぞれの居心地の良い店でありたい


海外に、夢である自分の店を
30歳を機にダイニングバーを開業

「自分の一度きりの人生、子や孫にまで語れるものにしたい。自分の店を開くという夢に挑戦する場所は、海外にしてみたら面白いんじゃないか」
 
子どもの頃から料理に興味があり、高校卒業後は大阪の料理専門学校に通った。大阪・天王寺の老舗オーセンティックバーにて経験を積む中で、若干25歳にして店を任せたいと腕を買われたほどだった。

「どこか、山を登り切った感がありました。有難い話でしたが、このままここで続けていく人生が想像できなかったんです。これを機に、海外に拠点を移してみよう、と」

「ベトナムはこれから伸びる」との先輩からの助言をきっかけに、2泊3日で初来越。その約半年後には、もう移住することになる。
「初めは、拠点はアメリカやヨーロッパにとイメージしており、東南アジアはノーマークだったのですが、実際に来てみて『ここでやっていこう』と心がスッと決まりました。理屈ではなく、フィーリングですね」
 
来越後は、経営や法律、ベトナム人の気質などを学ぶため、日系居酒屋に5年間勤務。総料理長として仕入れも担当し、自分の足で食材をリサーチ・選定していく中でベトナムの野菜や魚介、調味料などの知識も身に付けていった。30歳を機に退職し、「ザ・ファーストバー/The First Bar」をオープンして今年で8年目を迎える。

理想を目指し、何事にも妥協はなし
人が自然と集まる店は心意気が作る

当初は、所謂日本のオーセンティックなバーは派手好きのベトナムではウケないと周囲に言われていた。それでも自分の理想の店を思い描いて突き進んできた結果、今や日本人はもちろん、ベトナム人や欧米人の常連客も多数抱え、老若男女、国籍問わず常に人が集まるバーとして確立している。
 
理想の店作りへの想いに賛同し、一緒に働いているスタッフたちは、誰もが勉強熱心で素直な人たちだという。そんな彼らへの指導法でも一切妥協はせず、熱い意思を込めている。

「料理は、味を作るのがゴール。レシピを教えてその通りに作るのでは身に付かないので、私のレシピは参考程度にそれぞれ自分のやり方で、納得のいく同じ味を作るようにと指導しています。接客に関しても、敢えて決まりは設けていません。バーでは、お客様一人ひとり、その日の気分によっても適切な対応は変化します。足を運んでくださったその方が今求めている人になるようにと伝えています」
 
最後に笑顔で手を振って帰る客の姿を見ると、やりがいを感じるという多多納さん。

「バーテンダーは、適度な距離感を保ちながら関係性を築いていく“最高の第三者”だと思っています。『何か分からんけど居心地が良い』と言ってくださる方が多く、そこに繋がる基準は人それぞれですが、どこへ行こうかとなった時にふらっと来てもらえるような、そんな場所であり続けたいですね」

多多納 基 ただの はじめ

広島県出身。「ベトナムレストラン&バーアワード2020」のバー部門にノミネートされたダイニングバー「ザ・ファーストバー」のほか、ホーチミン市髙島屋地下2階の「お総菜ダイニング・ザ・ファースト/Osouzai Dining The First」のオーナーでもある。
Facebook: @thefirstbarHCMC

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