ベトナムの今がよくわかる /ベトナムニュース解説9月号

貸店舗、借り手不足で 厳しい状況続く

新型コロナウイルス感染症が落ち着き、経済活動が再開されたにもかかわらず、ホーチミン市中心部ではかつてないほど、売却・賃貸と書かれた張り紙を見かける。   不動産取引サイト(Batdongsan.com.vn)によると、年初3ヶ月の物件問合わせ・関心度は前期比33%減、賃貸価格も11%下がった。1区、3区、7区、10区など中心エリアの物件も2~3%安くなっている。(Nguoi Lao Dong 6月16日, P.10)
解説 日本が、新型コロナが落ち着いている国を対象に、往来再開に向けた措置の運用を始めるといったうれしいニュースが伝わった2020年7月下旬、ダナンで市中感染が起き、ただちに同市で社会隔離措置がとられました。   これを受けホーチミン市も、7月1日以降にダナンから戻った人は全員、医療申告と新型コロナ検査をする方針としました。筆者も該当したため、地域の隔離施設で検査を受け、“ステイホーム”で原稿を書いています。思いがけず当事者になったわけですが、やはりベトナムは対策を打つのが非常に速く、徹底していると感じました。ホーチミン市に戻るなり妻の実家に連絡が入り、保健職員からはダナン滞在中とホーチミン市に戻ってからの行動を事細かにヒアリングされました。   ベトナムのような封じ込めの優等生でも感染症が断続的に広がるなら、経済が本格回復するには相当の時間がかかると考えられます。不動産の専門家は、現金欲しさに早急な売却を望む家主が多いため、不動産が今後さらに値下がりする可能性があるとみています。

コロナウイルスの影響で 動画配信サービスの利用が増加

オンデマンド・有料動画配信サービスは、コロナが以前ほど猛威を振るっていない今も、ベトナムで賑わいを見せている。マーケティング企業「カンターベトナム/Kantar Vietnam」が主要4都市で行った調査によると、2020年2月末から、ベトナムのテレビ視聴は増加している。特に社会隔離措置が行われた4月のベトナム人のテレビ視聴時間は1日約290分だった(昨年同月の最高値は1日約250分)。(Vnexpress.vn 6月16日)
解説 この調査によると、新型コロナ感染者がベトナムで初確認される前の、ベトナムにおけるインターネット利用時間は1日平均231分でしたが、感染者が出た後の2~3月は11%増の256分に増加し、1日当たりのネット配信動画の平均視聴時間は、コロナ前の58分から、2~3月は39%増の81分になったそうです。   もうかなり前から、ベトナムでもほとんどの人の暇な時間の使い方の筆頭がネット、スマートフォンになっていて、コロナによってその利用時間が顕著に伸びたようです。   ただ、記事によると、コロナ流行期間に使用が増えたソーシャルネットワークサービス(SNS)はフェイスブック、ユーチューブ、フェイスブックメッセンジャー、インスタグラム、ティックトックで、これらはコロナ前からベトナムでも人気のSNSですから、利用メディアにはそう変化がなかったといえるかもしれません。   なお、市場リサーチ会社「Q&Me」によると、2020年初めの時点でのベトナムで最も人気のある動画配信サービストップはFPTプレイで、これにネットフリックスが続くとのことです。
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