鵜飼朋子 さん
「ZUZU Concept Store」 オーナー
カテゴリ:ベトナムの日本人
更新:2019/04/05 – 10:00
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モノの作り手と買い手を結ぶカフェ
込められた想いやストーリーを伝えていきたい
ベトナム中部の古民家をリフォーム
空間作りの形としてカフェがある
穏やかであたたかな雰囲気ながら、荘厳さも感じさせるカフェ「ズズコンセプトストア」を開店したのは約1年前。
「ズズは愛猫の名前で、うちのシャチョーです(笑)。パートナーが家具デザイナーなので、家具のショールームを兼ねて、ハンドクラフトやオーガニック商品を置く“空間”を作りたかったんです」
「時を超えたサイゴン(ホーチミン市のこと)の旅/Journey out of time in Saigon」というコンセプトを表すように、近代化していく現在のベトナムの中で、昔のベトナムの雰囲気が漂い、時がゆっくりと流れていく。
「建物はベトナム中部の古民家を再利用していて、この家で生活していた人々の息づかいや営みの歴史が染み込んでいるのを感じます。田舎のおばあちゃんちに来たような、どこか懐かしくて居心地の良い空間になれば良いなと思いました」
当初はコウモリが飛び交い、お化け屋敷のように荒れていたが、真っ黒だった床もベトナム人スタッフと一緒に毎日磨き、現在は味のあるくすんだ橙色が顔を見せている。
「古い建物なので、掃除だけでなく、雨漏りしたり、配管が破裂したりと、修理が必要になることも多いですが、手間をかけるとそのぶん愛着がわき、新しく作ったものよりも趣のあるものになります」
作り手と買い手の間で
想いを届けていきたい
毎週日曜は店先でオーガニックマーケットを開催し、ニコニコヤサイの野菜や果物を販売している。
「農場の方たちが来て、直接販売してくれます。お客さんは旬の野菜やおいしい食べ方を教えてもらい、生産者は利用者の生の声を聞ける。生産者と消費者が繋がる、そういう場になったら良いなと思います」
作り手と買い手の間に入り、作っている人の想いやそのモノが持つストーリーを伝えるのも自分の役目だと感じている。
「彼らは、安心安全で、おいしい有機野菜を広めたい、という想いが強い。そういう生産者の考えや誇りも知ってほしいです」
ハンドクラフトが好きで、店に置く理由も、そこに繋がっている。
「カナダでフェアトレードの国際協力NGOに在籍中に、ボリビアの織物職人に会いに行った際、“自分たちの熱意を買い手にしっかりと伝えてほしい”と言われ、その誇り高さに驚きとともに感動しました」
これからももっと自身が生産者と関わるモノを増やし、ベトナムにある良いモノをどんどん伝えていきたいと考えている。ニコニコヤサイの食材を使った軽食提供も始めるつもりだ。
「モノづくりをしている人たちと買い手の間にいたい、という気持ちがずっとあるので、これからもそういった繋がりを生み出していけたら嬉しいです」
鵜飼朋子 うかいともこ
カナダや日本の国際協力NGOにて、フェアトレードに従事。南米、東南アジアのモノ作りに携わる。2014年に来越、在ホーチミン市政府機関に勤務。退職後、2017年12月にホーチミン市2区にて「ズズコンセプトストア/ZUZU Concept Store」を開店。
Facebook: @zuzuconceptstore
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