ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説5月号

美容用品への支出、 農村部で著しい伸び

世界的な消費者行動調査会社「カンターワールドパネル/Kantar Worldpanel」の調査によると、2017 年第4四半期の農村部の美容用品購入費は、1人当たり30万5000VND (約13.9USD)で、2016年の同期より59%増加した。 農村部が好調な一方で、都市部では金額こそ47万6000VND(約21.6 USD)と高いものの、伸び率は20%にとどまっている。 (Tuoi Tre 2月22日, P.3)
解説 「カンターワールドパネル社」は、「農村の人々が美容用品に多く投資し始めたことは、美容用品各社がシェアを拡大するチャンスだ」としています。 近年のベトナムの発展は都市部が注目されがちですが、人口約9300万のうち農村人口は約6000万と65%を占め、見逃せない市場と言えます。最近は地方や農村部でも、スーパーや家電量販チェーンなどが意欲的に展開しており、競争の激しい都市部を敢えて避け、農村部から攻めて成功しているベトナム企業もあります。 2013年に設立されたテレビを中心とする家電メーカー「アサンゾ/Asanzo」は今、倍々ペースで売上・販売台数を伸ばし、市場調査会社「ジーエフケー/GFK」によると、2017年12月時点で テレビ市場シェア16%、「サムスン/Samsung」、「ソニー/Sony」、「エルジー/LG」に続き4位。農村部では実にシェア70%になるそうです。 大手各社がミドルレンジ以上に焦点を絞るなか同社は、ベトナムではブラウン管テレビの家庭もまだ多く、農村で新しいテレビを安く買いたいという需要が高いことに目をつけ、低価格帯に絞った商品開発で支持を得ました。

複数の銀行で 預金金利を引き上げ

多数の銀行が預金金利を引き上げている。2018年3月3日に「ビーアイディーヴィ―/BIDV」は6ヶ月定期を年0.1%引き上げた。「エクシムバンク/Eximbank」も0.1~0.2%引き上げ、現在の最高金利は24~36ヶ月定期の年8%。 ほかに抽選会やお年玉などのキャンペーンも実施されている。一方で借り手は、融資金利の引き上げに繋がるのではと不安を見せている。 (Phap Luat 3月7日,P.11)
解説 2017年末頃から2018年の旧正月テト(Tet)明けにかけて、銀行が預金金利を引き上げているというニュースが目立つようになりました。 大手銀行「ベトコムバンク/Vietcombank」の2018年3月20日時点の預金金利は、最高で年6.5%、日本人には驚くような高さですが、中には8%台に設定している銀行もあるようです。 この記事では貸出金利の引き上げに繋がる不安に触れられていますが、ベトナムでは年末年始に、テト用品の生産やボーナスの支払い等で企業の資金需要が高まったり、銀行が今後の融資の準備をしたりすることが多く、周期的・短期的なものであり懸念すべきものではないと専門家は説明しています。 一方で、USD建ての預金は個人向けも法人向けも2015年12月から0%となっています。これはベトナム経済の「ドル化」を防ぐことや、外貨取引を「預金・貸出」の関係から「売買」の関係へと転換させるためにとられている措置ですが、米国で利上げが進むなか、そろそろベトナムもUSD建ての預金金利を上げていくべきではという声も出ています。
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