ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説11月号

卵と鶏肉で トレーサビリティを導入

ホーチミン市商工業局は2017年8月30日(水)、ヴィンタンダット(Vinh Thanh Dat)食品で、卵のトレーサビリティ実行状況を確認した。市は9月から、スーパーやコンビニといった近代流通(モダントレード)で販売される卵にトレーサビリティを導入しており、10月には家禽肉でも導入する。 市ではすでに1749の家禽肉・卵販売店が参加登録している。 (『Sai Gon Giai Phong』2017年8月31日、p.11)
解説 適正農業規範(GAP)や有機栽培の農産品が支持され、専門店も増えるなど食の安全に対しベトナム人消費者の求める水準が高まるなか、ホーチミン市が全国に先駆けて取り組んでいる食品のトレーサビリティ。2016年豚肉で導入が始まり、今年から卵、鶏肉と拡大しています。ほか各スーパーでは青果物などで導入例があります。 都市部では毎日の食材をスーパーで購入する人も多いようですが、例えば食肉に限ると、ベトナムで消費される食肉の75%は豚肉であり、この豚肉の83%は小規模な畜産農家で生産され、伝統的な市場(いちば)で販売されているという数字もあります。 豚肉では禁止薬物の使用や病気の豚を食用に解体する、野菜などでは中国産を「ダラット産」などとして販売するといった問題が現在もあります。こうした背景のなか、生産地から食卓までの流通経路を、管理当局はもちろん、消費者が把握できるようにしようという取り組みがこのトレーサビリティです。導入から間もない現在はまだ、消費者側の関心は薄く、そもそも「有名企業の商品なら安心、産地確認は不要」と考える人が多いようです。

ホーチミン市の中心部に 「屋台通り」がお目見え

ホーチミン市1区ダイヤモンドプラザ裏手に“屋台通り”がお目見えした。歩道40mに20の屋台が並び、各屋台2業者が商う(1業者が午前6~9時、もう1業者が昼11~14時)。 販売業者は制服を着用し、手袋を使用して衛生を確保する。肉まんやフォー、バゲットサンドなど様々な飲食物が販売され価格も公示されている。 (『Thanh Nien』2017年8月29日、p.07/『Tuoi Tre』2017年8月29日、p.06)
解説 ホーチミン市をはじめベトナムでは2017年から、歩道を占有した商売等に対する取り締まりを強化しています。その一方で、これらの人々の商うスペースも適切に確保する必要があるとして進められたのが、この「屋台通り」です。 ハノイ旧市街の「36通り」に代表されるように、ベトナムではもともと、特定業種が1つの通りに集まり、洋服店街、家具店街、楽器店街などを形成していた街並みの特色があります。このところ各地の「通り」を再整備し、観光地化・娯楽スポット化する試みが強く進められており、「屋台通り」に類するものとしてホーチミン市には書店通り、音楽通り(計画中)などがあります。 ところで「通り」に特色を持たせる再整備の動きが全国的に強まるきっかけとなったのは、それ以前からハノイ旧市街で週末に行われていましたが、やはりホーチミン市中心部グエンフエ通りの2015年の歩行者天国化が大きかったのではないかと思います。導入から2年、観光客や市民の憩いの場として定着し、週末の夜などにはストリートパフォーマンスも多数行われ大賑わい、人だかりの中心には外国人パフォーマーの姿もあります。
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