ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説10月号

2018年最低賃金6.5%増 最高は398万VNDに

国家賃金審議会は2017年8月7日(月)、2018年の地域別最低賃金を現行より6.5%増として政府に提案することを決定した。最終的に7%増と6.5%増の2案による投票が行われた。 議長は、「経済・社会発展の成果や利益を労働者にもたらし、企業の負担も分かち合うものになった」と評価したが、労使ともに希望から外れる不満の残る結果となったようだ。 (『VnExpress』2017年8月7日/『Tuoi Tre』8月8日、p.02)
解説 従業員の多い工場などを中心に、企業にとって非常に関心の高い毎年の最低賃金改正。2018年は現行の6.5%増、月額276万~398万VNDとなりましたが、当初提案は、労働者側が13%増、企業側が据え置きまたは5%未満。2回目の交渉で労働者側が8%増に譲歩し、最終的には6.5%増で決着しました。 労働者側は、現在の最低賃金は、「最低の生活水準」を満たすものではなく、堅調な経済成長などもあり少なくとも昨年並みの上げ幅を求め、これに対し企業側は、これまで最低賃金が上がり続けてきたことから、2018年は据え置くことを求めていました。 それぞれの立場があり一概に是非を判断できるものではないと思いますが、以前は、翌年の最低賃金がどれくらい引き上げられるのかが直前までなかなかわからなかったため、企業は対策の打ちようがないという状況がありました。 しかしこの数年は、最低賃金引き上げの労使交渉制度が安定的に運用され8月頃にはわかるようになったため、この点について企業はかなり安心できるようになったのではないでしょうか。

ホーチミン市にて 増加する3~5つ星ホテル

ホーチミン市には現在、1~5つ星ホテルが1941軒(4万8729室)ある。昨年、外国人520万人、国内旅行者2180万人を迎えたホーチミン市は、2020年までに外国人年9%増、国内旅行者年16%増を目指している。 この目標のため、3~5つ星ホテルはさらに9730室必要となり、すでに20軒(約5000室)の建設が決まっている。 (Thoi Bao Kinh Te Sai Gon Online 2017年8月7日)
解説 2016年にベトナムを訪れた外国人は1000万人超。同年の訪日外国人が2400万人ですから日本の半分以下ですが、ベトナムが国を開き始めた時期を考えればなかなかの数字なのではないでしょうか。 今ベトナムは国を挙げて観光客誘致に力を入れており、交通手段や宿泊施設の整備が進み、各種のイベントも増加しました。ホーチミン市では、外国人が快適に利用できるホテルが、数だけでなく、中心部から離れた場所にも増えてきました。 成長する観光業界の管理をより充実させるため、各地方で「観光局」を設置しており、旅行業界の展示会も定期的に開かれています。外国人が安全に旅行できるようにと、ひったくりやぼったくりなどの犯罪・悪質行為に対する取り締まり、社会的監視も強まっており、タクシーのぼったくりなどでは、被害者の通報により返金される例もあります。 「旅行」はベトナム人にも身近な娯楽となっており、2006年の国内旅行者数1750万人が2016年には6200万人に増加、高級ホテルやリゾートでもベトナム人の利用が増えているそうです。
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