こどもの学び舎／(63)武道!？ダンス!?格闘技!?／みんなで一緒にカポエイラ

「パラナエーパラナエーパラナ／Parana e Parana e Parana♪」 ベトナム語でも日本語でもない子どもたちの合唱が、民族音楽のようなリズムに乗って、夕方の民家に鳴り響く。週に1度、ストリートチルドレン友の会（FFSC）のビンチュウ（Binh Trieu）センターの寄宿舎で行われているカポエイラ（Capoeira）の音楽だ。 カポエイラは、音楽に合わせて行うブラジル発祥の格闘技で、子どもたちを指導するのは、サークル「カポエイラベトナムホーチミンシティ／Capoeira Vietnam Ho Chi Minh City」で活動する牧野良（まきのやや）さん、筒井保有（つついやすなり）さん、ケーティ・タン（Katie Tang）さんの3人だ。 「はい、みんな集まってー」。20人の子どもたちがぐるりと輪になって座ったら、牧野さんが歌い始める。 「オーイシムシムシム、オーイナオナオナオ／Oi Sim Sim Sim Oi Nao Nao Nao♪」 歌詞はすべてポルトガル語。意味がわからないはずの子どもたちは耳慣れない音楽にキャッキャッと大はしゃぎ。ケーティさんが女の子の手を取り、2人が輪の中心で戦い始める。右足を下げ、左足を下げ…基本ステップを踏みながら、足を高く上げ回し、足技を受けた相手はそれを屈んで避ける。一連の動作が終わると新しい相手を誘い出す。大変そうな足技にも、「難しくないよ。みんなと一緒にやるのが楽しい！」と、8歳のリン（Linh）ちゃん。「また来週も楽しみー！」と目を輝かせた。

ストリートチルドレン友の会（FFSC） 住所：140/4 Vo Thi Sau St., Dist. 3, HCMC 電話：(08) 3829 6951 電子メール：ffsc.vn@gmail.com ウェブサイト：www.ffscvn.org

この記事は、ホーチミン市で事業を営まれている、ある日本人経営者の方の善意によって企画されたものです。 このような機会を頂けたことに関し、編集部一同からの感謝の気持ちをこめて、連載させて頂きます。