ベトナムふしぎ発見!/「照れる」から言葉にできない!?/「ありがとう」と「ごめんなさい」の“常識”

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お金を払うから、面目を失うから… 教育からして何かが違う

エレベーターのボタンを押してもらう、混み合ったバスの車内でぶつかるなど、他人の手を煩わせることがある。そんな時の「ありがとう」、「ごめんなさい」は不要と考えるのがベトナム人だ。「何かしてもらったらお礼を言いなさい」という親の教えを、「自分の得になることだけ感謝する」ととらえ、サービスを受ける際に「お金を払うのだからお礼を言わなくていい」と考える人が多い。 何かミスをした時は、先に謝る人が悪いとされるうえ、プライドの高さから絶対先に謝ろうとしない。年下の人が年上の人に謝罪しても、年上の人は虚栄心から謝ることは少ない。こんな教育や環境で育った子どもが大人になった時、事の次第にかかわらず、感謝や謝罪の言葉を口にすることに「照れる」のだ。

謝る時は英語で「ソーリー!」

フレンドリーなベトナム人にとって、「カームオン/Cảm ơn/感恩(=ありがとう)」、「シンローイ/Xin lỗi/間違いを認めます(=ごめんなさい)」というベトナム語はカタく、人間関係が遠くなる可能性があり、“大げさ”なのだ。どうしても言葉にする場合は、それほど深刻に聞こえないよう「サンキュー」、「ソーリー」など外国語で言う。 見せかけの礼儀より、実際の行動で伝える方が大切という考えから、感謝の気持ちは何かを手伝う、ご馳走する、後悔の念は同じミスを繰り返さないなどで表現するのだ。
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