2014.05.24

スプーンで食べるのが地元流の麺料理「バンカン」

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ベトナムの麺といえば、フォー(Pho)と思われがちだが、なんと麺料理なのに箸が出てこないモノが存在する。その名も「バンカン/Banh Canh」。この麺について紹介&店をラインナップ!
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撮影・文/隅野史郎

カニ肉たっぷり!

カニ肉バンカン Banh Canh Cua カニからとったコクのあるスープに、たっぷりのカニ肉をさらにトッピングさせた「カニ肉入りバンカン」。20年続く「バンカンセン」 は、フエのピリ辛味をわずかに残しながらもあっさり味。
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「カニ肉入りバンカン/Banh Canh Cua」は3万VND(約150円)でカニ肉がいっぱい!
Banh Canh Sen 住所: 143A Nguyen Chi Thanh St., Hai Chau Dist., Da Nang 電話:(0511) 383 0484 営業時間:7:30~22:00

港町ならではの味

さつま揚げバンカン Banh Canh Cha 魚の豊富なダナンでは、さつま揚げを使った料理がある。そのひとつとして、「さつま揚げバンカン」も1度試してほしい一品。甘みのあるスープはダナンならでは。
BCNguyet008創業30年ダナンの味を守っている「バンカングエット」。揚げパンも見逃せない味!
Banh Canh Nguyet 住所:21 Yen Bai St., Hai Chau Dist., Da Nang 電話:(0511) 222 7584 営業時間:7:00~21:00

あっさりピリ辛が後を引く

雷魚バンカン Banh Canh Ca Loc あっさり味の中にもピリリと辛みがある「雷魚バンカン」。こちらはフエでよく出される味付けだ。真水に何日か放した雷魚は独特の泥臭さが抜け、旨みが活きてくる。
自家製の米麺(Bot Gao)を出すのは、ダナンではここだけ
Quan Thanh Huong 住所:27 Tran Phu St., Hai Chau Dist., Da Nang 電話:0165 662 3230 営業時間:6:00~18:00

バンカンは麺じゃない!?

見た目は麺 バンカンは、どう見ても見た目は麺であるのだが、ベトナム語で「Banh=粉物の総称 Canh=スープ」。つまりスープのような扱いなのだ。 またバンカンの麺には、あっさりした米粉麺(Gao)と、もっちりしたタピオカ麺(Bot Loc)の2種類がある。

道具は箸ではなく、スプーンを使用

食べ方 バンカンを食べるときに使用するのは、スプーン。もちろん長い麺はそのままでは食べにくいので、麺を器の端によせて食べやすい長さにカットする。そのまますくってスープと一緒に口に運ぶのだ。 また、一緒に揚げパンが出てくることも多いが、これはスープに「つけパン」、「ひたパン」で。スープを吸った揚げパンがまた美味しい。
スプーンで麺を短く切ると、食べやすい

COLUMN :雷魚のバンカンの専門店通り

練った米粉を筒に貼り付けて包丁で刀削麺のように切り出す雷魚のバンカンがフエにある。この麺を均等に切り出す技術でも味が変わってくる。 場所はフエ空港から市内に入る中間辺りの国道1号線沿いで、両側に「雷魚のバンカン/Banh Canh Ca Loc」の看板が立ち並んでいるのですぐ分かるだろう。 ベトナム南部のバンカンはタピオカ麺が主流のようだが、食べ比べて、違いを感じてほしい。