男のローカルひとり飯
第20回 コムかきこむ
カテゴリ:男のローカルひとり飯
更新:2013/06/03 – 10:03
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無性に腹が減って、コム(Com / ご飯)を食べたいと思う時がある。食欲に身を委ねて。そんな時は間違いなく、ベトナムの大衆食堂「コムビンヤン / Com Binh Dan」だ。
こちらの店では肉系のメニューを中心に、様々なコムに合うオカズが並ぶ。その中でも外せないのが、店頭で焼いている豚アバラ肉だ。
目の前に並んだからといって、いきなりオカズから食べ始めるのは芸が無い。まずは店頭の豚肉の炭焼きの香りでコムを食べるところから始めよう。肉の味わいを香りから具体的に想像して、飯を食べてみる。蒲焼の香りだけで飯を食うという落語の小噺があるが、あながち出鱈目ではないことがわかる。想像力の強さがあれば出来る芸当なのだ。
その作業の後、初めて豚肉を試す。甘塩っぱいタレの味わい、脂の豊かな甘み、炭焼きの芳ばしい香りが口の中で掛け合わさりながら瞬く間に広がり、想像を上回る旨さ。肉の柔らかさも心地よい。コムを食べる勢いが止まらない。
たまにはキュウリや付け合わせのゴーヤのスープで口をリフレッシュさせながら、また豚肉の味わいとコムに戻る。添えてある辛味の効いたヌックマムをコムにかけると、肉の甘みがギュッと締まり、さらにご飯がススムくん。骨についた肉を歯でこそげ落とし、骨をしゃぶりながら最後までコムを食べ続ける。
ローカーボダイエットなんて言い出したのは誰だ! ここはベトナム、俺はベトナム人みたいに好きなだけコムを食べるんだ! と心の中で叫びながら最後までコムを平らげ、充実の満腹感と共に店を後にした。
本日のひとり飯:
クアンニューイー/ Quan Nhu Y
住所:14B9A Ngo Tat To St., Binh Thanh Dist.
電話:(08) 3840 6957
営業時間:9:00 ~ 21:00
「コムスオン/ Com Suon」&「ゴーヤスープ/ Canh Kho Qua」4万2000VND(約200 円)
井之原 四郎
孤高のフーディーを自称するフードライター。食べ物である限り、食べられない物がないのが自慢。美味い料理を食べているときは自分だけの世界に入り込んでしまい、時には涙を流すことも。酒にも目がない。
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