ベトナム人経営者の気質/第9回 経営者のパターン①/~元国営企業と個人企業~

ベトナム人経営者の気質/第9回  経営者のパターン①/~元国営企業と個人企業~横柄な元国営企業の経営者

ベトナム人経営者を観ていますと、色々なパターンに色分け出来ることに気付きます。例えば、元国営企業の経営者と、中小新興の個人企業経営者。都心部周辺の経営者と、地方エリアの経営者です。 元国営企業というのは比較的規模も大きく、部門も多岐に分かれていて、自社内で全てを完了させるところが多いのが特徴です。一方、中小新興の個人企業では、専門性が特化されたスペシャリスト集団というイメージが有ります。 ただ、元国営企業の経営者の多くは言葉尻に偉そうな所があり、「取っ付き難い」、「怖い」等と通訳担当者が後から漏らすことがあります。 日本側から見ると、規模の小さな企業よりも、大手企業との提携を目指そうとするので、本質的にその経営者との相性を重視することはほとんど有りません。設備や生産力、自社内で全ての工程を行う事が出来るという部分に魅力を感じるのでしょう。多少経営者の態度が横柄でも、初めて来た人からすれば、ベトナム人が同じ様に見えているのかも知れません。 こういった経営者の方は余り熱心に話もせず、意外にも淡々と話が進んで、提携したいなら具体的な話をウチの担当者と詰めて下さいといった、妙に事務的で淡白な印象を受けます。

積極的な個人企業の経営者

逆に中小新興の個人企業などでは、社長自ら乗り出して来ることが当たり前。面談時の態度、工場内の見学等にも熱心に対応してくれる所が多く見受けられます。 設備や生産力、技術力が元国営企業に及ばないという所は確かに有ります。しかし、外資系企業との提携を結ぶことによって自社をより大きく発展させたいという情熱は、間違い無くこちらの方がありまます。 提携後、生産性のみを追及し、横柄な経営者を選んで進んでいくのか?共に生産性を向上させ、ベトナムでのビジネスに時間をかけて進むのか?これも判断基準の1つと考えます。
河原 光伯 かわはら みつのり 15 年間会社員を務めた後、中東・ヨルダンにてJICA 事業に従事。AGS ホーチミン事務所で営業・労務・ビジネスマッチング担当。 http://ags-vn.com
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