2012.04.08

第28回 外国人の就労に関する/近況について

ベトナムビジネス強化される労働許可書の取得

近年、ベトナムにおける外国人の就労に関して、管理が強化されています。規定では、3ヶ月以上就労する外国人は労働許可書を取得する必要があります。未取得の外国人は3ヶ月以上のビジネスビザを取得できず、国内でのビザ更新が困難となっています。 2011年8月に施行された政令No.46/2011/ND-CPにより、駐在員事務所、プロジェクト事務所、非政府組織(NGO)事務所の代表者、およびマネジメント、通信、建設、流通、教育、環境、金融、医療、観光、文化・アミューズメント、物流など11のサービス分野の現地法人の駐在員で、社内異動(社内で1年以上の勤務歴が必要)は、労働許可書の免除対象者になりました。 ところが、上記の政令No.46の施行細則である、労働傷病兵社会事業省の通達No.31/2011/TT-BLDTBXH(2011年11月3日公布、12月18日施行)によって、駐在員事務所、プロジェクト事務所の代表者は、労働許可書の免除対象から外れました。

労働許可書の取得に必要な書類

労働許可書の申請に必要な書類(ハノイの場合)は次の通りです。 ①申請書 ②現地法人の投資証明書、あるいは駐在員事務所等の設立許可書の公証写し ③申請者の顔写真 ④健康診断書 ⑤パスポートの公証写し ⑥無犯罪証明書 ⑦卒業証明者(大卒者でない場合、勤務先などが発行する5年以上の勤務経歴の証明書)。 なお、2011年の政令No.46によれば、2012年2月1日以降に労働許可書を取得しない、あるいは取得(延長も含む)手続きを行わず、3ヶ月以上就労する者に対して、国外退去処分もありうると書かれています。 労働許可書を未取得のまま、当地に3ヶ月以上駐在する事は非常に危険です。いずれにしても、労働許可書の早期取得をおすすめします。
斉藤 雄久 さいとうたかひさ 早稲田大学社会科学部卒業。2008年「AIC VIETNAM CO., LTD」の設立に参画。 http://aic-vietnam.com