ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説 4月号

ベトナムニュース解説工業団地の新規設立を凍結、首相指示

グエン・タン・ズン(Nguyen Tan Dung)首相は、経済区、工業団地、工業地域の管理業務是正、および活動効果向上に関する指示のなかで、経済区、工業団地、工業地域の新規設立を全国で凍結するとした。 首相は計画投資省に対し、経済区、工業団地、工業地域開発の制度政策の実施状況を評価した上で、政令改正案を2012年第3四半期中に政府に提出するよう求めた。 同時に計画投資省は、経済区、工業団地の活動状況を評価し、効果的でないもの、土地を浪費しているもの、環境を汚染しているものについて対策を示す。これをもとに、2020年までの経済区、工業団地開発計画を調整し、2012年第4四半期中に首相提出する。 この計画調整を進める間、首相の指示があるまで全国的に経済区、工業団地の新規設立を凍結する。 (ベトナム政府ウェブサイト2012年3月2日)

解説

2020年の工業立国を目指すベトナムでは、工業分野の投資誘致に力を入れており、すでに南部を中心に約270ヶ所の工業団地(設立が決まっているもので、未建設分を含む)が存在しています。 しかし、既存工業団地の入居率が低いにもかかわらず、新たに工業団地を設立したり、地の利や周辺インフラの開発、誘致したい業種をしっかり考慮せずに設立を決めたりするなど、投資を誘致したい各地方が無計画に工業団地を設立し、結局手付かずで放置されるといった問題があります。 また、工業団地では廃水処理施設の未整備など、環境問題も大きくなっています。

ホーチミン市で 子どものノーヘル取締り強化

ホーチミン市国会議員団、人民評議会議員団は2012年2月17日(金)、市公安と市内の交通安全について協議した。 このなかで多くの議員が、「オートバイで学校に送る保護者で、子どもにヘルメットを着用させていない例が多いが、交通警察が注意や処罰をしないのはなぜか」と問いただした。 これに対し市交通安全委員長は、このような事例を厳重に注意するよう交通警察に求めたうえで、「生徒の遅刻を考えて注意や処罰をしない交通警察が多い。だが、注意され、遅刻した生徒が学校で、『ノーヘルで公安に捕まった』と友人に言えば、非常に高い広報効果があるだろう」と述べた。 (『Phap Luat』2012年2月18日、p.6)

解説

ベトナムでは以前は、ヘルメット着用は義務付けられていませんでしたが、まず国道で着用が導入され、2007年12月15日からは全面義務付けとなりました。子どもについては6歳以上より着用義務があります。 ところが2011年12月に交通運輸省が発表した資料によると、オートバイ乗車時の子どものヘルメット着用率は、ホーチミン市44.8%、ダナン47.5%、ハノイ16.2%とまだまだ低い状態です。 このほか低品質で、ファッション性ばかりを重視し、本来の機能を果たさないヘルメットも問題となっています。粗悪品を着用していたことで、交通事故で重傷を負ったケースも後を絶ちません。これを受け、低品質のヘルメットを排除しようという動きも出ています。

モデルが胸を露出、罰金500万VND

モデルのターイ・ハー(Thai Ha)さんがイベントで胸を露出した服装をしている写真がオンライン新聞に掲載されたことを受け、ホーチミン市文化スポーツ観光局は彼女に500万VND(約2万円)の罰金を科すことを決めた。 ターイ・ハーさんはメディアに対し、「公に出る人間なので法律を遵守しなければならない。マイナスイメージを残してしまったことを、とても残念に思う。後悔している」と話した。 (『Nguoi Lao Dong』2012年2月22日、p.9)

解説

ベトナムでは、コンサートやダンスなどの公演にあたって、奇怪なヘアスタイル、けばけばしい染髪、スキンヘッド、ボサボサの長すぎる髪、肌を露わにした衣装で上演することが禁じられています。 ファッションショーを含む芸能公演は事前に許可を得なければならず、勝手な内容変更はむろん、上演者の勝手な衣装変更や、公序良俗に反する衣装の着用(上演脚本における登場人物の性格を表現したものは除外)には、罰金が科されます。 とはいえ線引きはやはり曖昧なもので、罰金も重くないため、話題作りを狙ってか、特にこのところ芸能人のセクシー競争がエスカレートする一方となっています。 そのため、衣装の規定違反等に対して、一定期間の上演禁止処分を科すといった罰則を設けることが検討されています。
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