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ベトナムニュース解説 3月号

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カテゴリ:ベトナムニュース解説
更新:2012/03/07 – 10:38

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ベトナムニュース解説ベトナムのコーヒー豆の生産、世界の15%

国際コーヒー機関(ICO)の統計によると、2010年のベトナムのコーヒー豆生産量は世界生産量の14.62%を占めた。貿易面では、ベトナムの輸出は世界のコーヒー取引の16.34%を占めている。

コーヒー豆の栽培面積は54万ha、2010~2011年収穫期は生産量、価格ともに「豊作」で、輸出量は前収穫期より約7%増。これに対し、金額は56%増の約27億US$に達している。

(『Cong Thuong』2012年1月19日~2月1日、p.11)

解説

さほど知られていませんが、ベトナムは世界のコーヒー豆生産大国であり、生産・輸出量はブラジルに次いで世界2位となっています。

世界で一般的に栽培されているのはアラビカ種です。これに対しベトナムでの生産はほとんどが、これより味が一段劣るとされるロブスタ種で、これが世界的な知名度の低さの理由なのかもしれません。

ポタポタと、ゆっくり滴が落ちる独特のフィルターで濃く淹れるのがベトナムコーヒーの特徴で、街を歩くと、路上喫茶でコーヒータイムを楽しむベトナム人をあちこちで見かけます。

ところが意外なことに、コーヒーのベトナム国内消費量は1人あたり年0.7kgと少なく、世界トップのフィンランド(11kg)、アジアトップの日本(3.3kg)とは大きな差があるそうです。

辰年ベビー、旧正月に1万人超

保健省によると2012年1月22日夜~28日(旧暦12月29日~1月6日)に、全国で1万3450人の「辰年ベビー」が生まれた。

毎年ベトナムでは120万~130万人の出生があるが、伝統的な考え方から今年は前年より出生が増え、特に男児が多くなると見られている。

(『Phap Luat』2012年1月30日、p.2)

解説

干支に対する考えが根強いベトナムでは、良い干支の年に子どもを生みたいという夫婦が多くいます。龍は力や神聖さ、栄光を象徴するため、辰年の今年は出産が増え、特に男児が増える見通しです。

過去のこういった縁起の良い年としては、2007年の亥年があります。亥年の動物はベトナムでは豚となりますが、この年はなかでも60年に1度の縁起の良い「金豚年」とされ、出産が何かと話題になりました。こういった良い年の暮れには、駆け込みで「産ませて!」と医師に頼み込む人もいるとか。

また辰年の今年は、龍のタトゥーを入れたり、龍の図柄の入った紙幣を集めたりと、龍にちなんだ遊びも一部で流行っているようです。

なかには、飲めば龍のように強くなる……特にあちらの方が、と「龍」の血を飲む男性も。飲み屋でも、「龍」を使った新メニューがあれこれ登場しているそうです。

ではこの「龍」はいったい何かというと、絶滅のおそれのある野生生物を記載した「レッドデータブック」に載っているようなトカゲ、という場合もあるようです。

なお、このような「龍の生き血」について医師は、病気になる可能性があり「口にしないほうがいい」と話しています。

4万5000US$の無申告持ち出し摘発、タンソンニャット空港

ホーチミン市・タンソンニャット(Tan Son Nhat)国際空港の荷物検査場で2012年1月17日(火)、中国・広州に出発する中国人男性の無申告の現金持ち出しが摘発された。

男性は4万5000US$を携行していたが、税関申告しておらず、国家銀行の許可書もなかった。

当局は規定内の5000US$を本人に返却した上で違反調書を作成、4万US$を没収した。違反の証拠物件は、ホーチミン市税関局に移され、規定に沿って処理される。

(『Thanh Nien』2012年1月18日、p.6)

解説

ベトナム出入国時の外貨・ベトナムドンの現金持ち出し・持ち込みは、国家銀行の通達15/2011/TT-NHNN号で規定されています。5000US$以上(それ相当の外貨)、およびベトナムドン(VND)で1500万VND(約5万5760円)以上を持ち出す(持ち込む)場合は、税関申告が必要となります。

以前は7000US$以上でしたが、2011年9月1日(木)から5000US$に引き下げられました。

これまでにも無申告の外貨持ち出し(持ち込み)は多数見つかっており、日本人の違反例が報道されたこともあります。違反は規定に沿って処分され、100万香港ドルを無申告で持ち込んだ悪質なケースでは、現金は没収され、本人には2年の禁固刑が言い渡されています。

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