小森 壮洋 さん/「エーデルワイス」代表

素材選びは手を抜かず ハノイの人に価値を認めてもらえる菓子づくりを

日本人とベトナム人が思う 「あるといいな」を提供する 初めてベトナムを訪れたのは2010年。大学時代に仲のよかったベトナム人の友人と一緒に、北部から南部へ旅をした。 「街がエネルギッシュだし、ご飯もおいしい。いいところだなと思いました」 何度か通うにつれ、小森さんはあることが気になった。 「ベトナムにはおいしいものがたくさんあるのに、どれも賞味期限が短く、個包装が少ない。日本人が欲しいと思う食品のお土産があまり見当たらないんです」 日本人ならではの視点がベトナムで役立つかもしれない。ないものがあるなら、自分が作ってみよう。心機一転、サラリーマンを辞め、ハノイにやってきた。   1年の準備期間を経て、2019年に菓子の製造と販売を行う「エーデルワイス/Edelweiss」を開業。自らキッチンに立ち、日本で研究した菓子作りに励んだ。記念すべき初の商品は、ベトナム全国の特産品を使用した蓮の花型のクッキーだ。ダックラック(Dak Lak)省のコーヒー、ビンフッオック(Binh Phuoc)省のカシューナッツ、ターイグエン(Thai Nguyen)省の緑茶など、素材のやさしい味を活かすため、保存料や着色料は一切使わない。バラマキに適した個包装もニーズに合致し、ハノイ在住日本人や観光客の間ですぐに話題になった。   クッキー以外にも、中秋節には日本人好みの月餅を、年末は日本の切り餅を販売するなど、“あるといいな”と思う商品を次々と生み出す。 「コロナ禍でお土産需要がなくなった時、2つのことを考えました。1つはベトナム在住の日本人が欲しいと思うものを作ること。それが切り餅でした。もう1つはベトナム人から支持される商品。その挑戦が月餅です。後者の方が明らかに難しい。時間がかかりますが、挑戦し続けたいです」 ローカルビジネスを大切にする ハノイでまずファンを増やす モノづくりの目標とするのは、有機栽培大豆のみで作った豆乳や豆腐をハノイで販売する「ソイソイ/SOY SOY」代表の谷島隆広さんだ。 「谷島さんは有機農業を広めるためにベトナムで活動されていた方。素材に対する彼の情熱を見て、商品の価値を高めるには原料へのこだわりが最も重要だと感じました。どんな素材を使い、どう作るのか。そのストーリーを大事にしていきたいです」   ハノイに来た当初は「10年後は街が大きく変化しているはず」と予想していたが、実際はそこまで大きく変わっていないと感じている。 「コーヒーショップはたくさんあるけれど、毎日行く店は同じ。そんな人が多いように感じます。ローカルビジネスが大切にされているのもハノイの魅力ですね。そんなこの地で『エーデルワイス』のファンを増やしていくのが目標。近いうちに、お客さんとの接点となる自店舗を開店予定です」
小森 壮洋 こもりまさひろ 日本で機械系メーカーの営業として勤務後、退職。妻の涼美さんと 共にベトナムに移住し、2018年に「エーデルワイス」を設立。各商品は「ソイソイ」、「ハノイ商店」、「スターロータス/Star Lotus」、「しゅん」などで販売している。 Facebook: @Edelweiss.vn
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