ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説4月号
カテゴリ:ベトナムニュース解説
更新:2021/03/27 – 09:00
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不用品をコメと交換、
ホーチミン市の取り組み
ホーチミン市の複数の地域で、ゴミをお金やコメなどと交換する取り組みが進められている。5区第4街区では当初1ヶ月限定で活動を始めたが、好評だったため継続することにした。これまでにコメ5t、食用油や醤油数百本、その他さまざまな食品が人々の手に渡り、不用品は売却して活動経費にしている。交換運動が始まってから住民の意識も変わり、節約とゴミ分別が習慣化され始めたという。(Nguoi Lao Dong 1月12日, P.7)
解説
記事によると、有志によって再生ゴミとお金の交換が行われている住宅地もあり、毎週日曜の朝に、紙やペットボトルなどを所定の場所に持ち込めば、1kgあたり1万~3万VNDで交換され、貧困家庭が金銭を得る助けにもなっているようです。教育のため、と子ども連れで参加している人もいるそうです。ベトナムで生活していると、残念ながら、ゴミのポイ捨てや、ゴミが溢れ出しているゴミ箱などをよく目にします。ホーチミン市でもこれまでに長らく、節約やゴミ分別などの取り組みを進めてきましたが、期待したような結果は得られていないのが現実です。私たち日本人は、日本にいれば、誰もがきっとごく当たり前にゴミ分別などをしていると思いますが、当地で暮らし始めると、周囲もしていないからと、持っていた意識が薄れてしまうことがあるかもしれません。しかし、小さなことからコツコツと、ではありませんが、期間限定だったものが習慣化され始めたと記事にもあるように、私たちも周囲に染まらず、行動で模範を示していくことができれば、素晴らしいのではないでしょうか。
ハノイの急速な開発、
混乱する都市計画
狭い道路が広がるハノイ市南西部では、急速な都市化によって交通渋滞、学校不足、大気汚染など様々な問題が発生している。この地域には「地獄の道路」が複数あり、1kmほど続く幅員6mの道路に20棟もの高層マンションが並ぶ通りや、交通渋滞によって不動産価格に悪影響が出ているエリアがある。専門家は、特にマンション開発が集中するこの地域の都市化速度は目を見張るとしている。(thanhnien.vn 1月11日)
解説
「街並みが一変しましたね」という言葉を、コロナ禍前にホーチミン市を数年ぶりに訪れたという日本人から耳にしました。長期滞在者でも、この5~6年のベトナム都市部の変化には驚かされることが多いでしょう。かつてホーチミン市に30階級ビルは数えるほどでしたが(2010年までは33階建ての1区サイゴントレードセンターが最高層)、今は珍しくなくなりました。
都市化とともに、交通渋滞も深刻化。ハノイもホーチミン市も、2030年を目途に中心部へのバイク乗り入れを禁止する構想があります。重要なのは、これが現実的か非現実的か、よりも、このような対策検討が必要なほど、問題が差し迫っていることでしょう。実際問題、ラッシュアワーには狭い道路に自動車が数珠つなぎ、隣の車線ではバイクが歩道まで溢れている日常があります。これらを解決するために、両都市で整備が進む都市鉄道。1号線開業はハノイが2021年、ホーチミン市が2022年の予定ですが、これ以上の遅滞は許されない、待ったなしの段階まで来ている気がします。
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