月森砂名 さん
「Standing Bar 日本酒で乾杯!」 オーナー
カテゴリ:ベトナムの日本人
更新:2019/02/05 – 10:00
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主役は日本酒”のバーを開いて3年
清酒を通して日本文化をもっと伝えていきたい
ビジネスで日本文化を発信
結びついたホーチミン市との縁
月森砂名さんの出身は奈良県。世界遺産の多い地域であり、“清酒発祥の地”とも言われている。それ故か「日本文化を発信したい」という想いを抱き続けてきた。
「NPO法人『レイヤーボックス』を立ち上げ、文化発信事業を行うなかで、文化をビジネスとして発信してゆくことで、海外に広く浸透させたいと感じました」
何をどこに発信するべきか。元来の日本酒好きに加え、すでに仕事上で蔵元との付き合いもあった。
「酒肴や酒器などに日本文化が凝縮されている気がして、日本酒に決めたんです」
当時ベトナムに繋がりは全くなく、輸出量の多い香港やニューヨークなどを候補地として考えていたが、アドバイザーから「ベトナムが良い」と助言を受けてから、不思議とホーチミン市とさまざまな縁で結ばれていった。
「日本酒の進出支援として10社協働の視察でホーチミン市を訪れたときに、保存方法などの扱いのぞんざいさに驚いて……。なんとかしないと、と使命感が生まれたんです」
その翌年、日本の助成事業の採択を受け、「Standing Bar(スタンディングバー) 日本酒で乾杯!」をオープンしたのが、2015年11月23日のことだ。
「周りの人にたくさん助けていただいて、すごく大変だったという記憶も実はあんまりないんです」と、ただ朗らかに笑う。
ベトナム人の日本酒ファンを
もっともっと増やしたい
「主役は日本酒」。月森さんが開店時から大事にしている店のコンセプトだ。
「おいしい日本酒が飲みたいと訪れてもらえるのが一番の幸せです」
初めは“日本酒を楽しむ”という趣旨をなかなか理解してもらえなかった。
「『焼酎も置いて』、『焼き鳥も食べたい』など多種多様な要望がありましたが、あくまでも“日本酒の魅力を伝えるため”の店にすると決めていました」
この3年で、ベトナムでの日本酒の流通事情も大きく変化した。
「開店当初はさほど種類も多くなく、あるものの中から劣化してしまった商品を避けながら選ぶことが多かったですが、今は毎週新しい銘柄を紹介できるようになり、仕入れ品を選ぶ楽しみが生まれました」
それでもやはりまだ、ベトナム人に 日本酒の味わい深さは伝えきれていないと感じる。
「今後はベトナム人の日本酒ファンを増やし、“日本酒ソムリエ”を育て、日本酒をもっと根付かせたいなと。世界には“酒サムライ”と呼ばれる(日本酒造青年協議会に認定された)人たちがいて、ベトナム人の酒サムライがぜひ輩出できればと思います」
ベトナムインディカ米の純米吟醸「越の一」の杜氏・関谷聡氏を招いて講習会を行ったこともある。今後は日本酒イベントなども積極的に開催していくつもりだ。
月森砂名 つきもりさな
奈良県出身。2009年NPO法人レイヤーボックス(Layer Box)を立ち上げる。2015年に株式会社レイヤーボックスを立ち上げ来越、ホーチミン市1区のレタントン通り裏路地に「Standing Bar 日本酒で乾杯!」をオープンした。ウェブサイト:http://sake-vn.com
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