古賀昇さん/キックボクシングジム運営

好きなキックボクシングを続けていくためのジム運営 見通しのないスタートから走り続けた4年間

始まりはとてもシンプル 自分の練習場所を作ろうと思った サンドバッグを相手に構えると、スッと目つきが鋭くなる古賀昇さん。キックボクシングを始めたのは約10年前になる。現在、ホーチミン市1区で「サンライズ・キックボクシングジム」を運営しており、2018年4月に5年目を迎えた。 「ベトナムに来たきっかけはキックとは全く関係なかったんですけど、キックはやりたかったのでローカルのジムに通っていました」 2013年に来越した当初は、ジムの運営などまるで考えていなかった。 「自分のキック練習などに関してブログを書いていたら、キックをやりたいという日本人の方たちから問い合わせがあって。それなら…と、集まって公園で野外練習をするようになったんです」 半年ほど経ち、参加人数も増えた。雨季の不便さに頭を悩ませていた頃、「じゃあ自分でジムを作ってしまおう」と考えるように。 「ベトナムって、“無ければ作ればいい”の精神がありますよね。僕のジムもそれでした」 サンドバッグを吊り下げる器具も、知り合いのローカル鋼鉄店でオーダーメイドした。 「前例がなかったから、見通しも何もない。やってみないとわからないと思っていたし、とりあえず半年でもやってみて人が増えなかったら畳むつもりでもいたんです」 ジム開設から丸4年が経った今、強さを追求する猛者ばかりが常連となり、現在の会員数は9人ほどだ。 “勝つ”という結果が全ての格闘技 ジム運営も“継続”という結果を求めた 「帰任した後も日本でキックボクシングを続けて、短期出張の際に寄ってくれる元会員の方もいます。嬉しいですね」 ジム運営が安定してきた今が転換期だとも感じている。新たな試みとして、自身が一括管理するだけでなく、ジムでの経験を積み相応の実力がある会員には、彼らの知り合いを連れて来て教える場にして構わない、と話している。 「ジムの在り方としては今がベストだと思っています。これからは、現在のジム運営の形をきちんと保っていけるよう、補填するための他の事業に力を入れていくつもりです」 もともとジムの規模を大きくし、自分がプレーヤーではなく雇用などを含めた完全なマネジメントに回るつもりはなかった。 「強さを純粋に追い求め続け、“勝ち”という結果を出した者が強者となるのが格闘技。プレーヤーとしてその楽しみを貫くためにも、ジム運営を生活の糧にするつもりはなかったんです」 格闘技の世界では例えどんなに考えが立派であっても、結果弱いと誰にも見向きされない。自分を客観的に見つめ、弱さを認め、逃げずに向き合っていくことで強くなる。 「ジム運営も、継続できなければそこで終わり。格闘技の姿勢は、日々の生活や仕事の質を上げ結果を出すことにも繋がります。試行錯誤を繰り返しながらも、“キックが出来る場の提供、それを維持し続けてきた”という結果を出せて良かったなと思います」
古賀昇 こがのぼる 1985年佐賀県生まれ。19歳からキックボクシングを始める。2013年、27歳のときに来越。2014年4月から、ホーチミン市1区グエンヴァントゥー(Nguyen Van Thu)通りの路地にて「サンライズ・キックボクシングジム」を運営している。 ウェブサイト:https://ameblo.jp/keneikick-k
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