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井上寛太さん
ルーヴェンベトナム代表

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カテゴリ:ベトナムの日本人
更新:2018/09/05 – 10:00

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日本の礼儀作法や継続する力など、
スポーツを通じて日本の教育を世界へ伝えたい

夢の海外プロ生活、一方で限界も
チャレンジを続け勝ち取ったチャンス

3歳の時にJリーグの試合を生で見てから、長年憧れを抱いていたサッカー。セミプロでの活躍を経て、AC長野パルセイロへの入団が決まった時は喜びもひとしおだった。
「ファンはできるし、ちやほやもされるし(笑)、環境は本当に大きく変わりましたね。ただチーム内の競争は激しく、結構シビアな世界であることも実感しました」

一方で海外でプレーしたいという夢を持ち続け、2012年に単身ヨーロッパへ。しかし、仲介者を頼って向かったスロベニアで予想だにしない出来事が起きた。
「到着後迎えにくるはずだった人が現れなかったんです。騙されたんですよね。でも今更帰れないので、とにかく現地のチームを調べて、飛び込みでトライアルを受けるところから始まりました」

なんとか契約を勝ち取って念願の海外プロ生活がスタート。その後はドイツ、クロアチアなどでも移籍を繰り返し、コネクションも大きく広がった。
「引退が頭の中でちらつき始めたのは26歳になる頃。才能ある選手が次々と出てくる欧州でトップレベルで戦うことは簡単ではありませんでした。各所からオファーを頂いたのですが、セカンドキャリアに向けて切り替えることにしました。悔しかったですが…」

次の道を模索中、引退を知ったある企業から声がかかり、それがベトナムでスポーツアカデミーを設立するきっかけとなった。

ベトナムサッカーの未来は明るい
指導者が揃えば、必ず強くなる!

「ルーヴェンベトナム」は、2017年8月にハノイで開校。教育方針として、規律ある集団行動や個性を伸ばす「スポーツを通じての人間教育」を掲げたところ、子どもに日本式の教育を受けさせたいというベトナム人や日本人が多く訪れた。

「いざ始めてみるとベトナム人の教育というか、道徳心が全く育っていない点に驚きました。例えば挨拶ができなかったり、人の話を聞けなかったり。スポーツをやる以前の問題でした。でもある日、子ども同士で早く並ぼうと注意し合っている様子などを見た時は、思いが伝わった! と心にグッとくるものがありました」

スクールの運営兼コーチを務めつつ、最近は聴覚障がいや自閉症を持った子どもがいる施設や地方へ出向き、サッカーを教えるボランティアも始めた。

「ベトナムはサッカー人口が日本より多い国。でも世界的に見ると強くはありません。プロとして指導できるコーチが少なく、教育環境が不十分だからです。将来有望な選手が多いだけにもったいないですよね。だからこそ、少しでもベトナムの子どもたちがスポーツに対して夢が持てる環境を私が伝え、提供したいと思っています」

このような経験を経て、次はプロコーチとして現場で戦いたいという思いが生まれたという井上さん。近い将来、第一線で活躍している姿を見られる日が来るかもしれない。

井上寛太 いのうえかんた
京都府宇治市出身。立命館大学、Jリーグなどプロ選手生活を経て、現在は「ルーヴェンベトナム」の代表を務める。日本や海外で国際大会の企画運営や、代理人業も行っており、サッカーだけでなく多岐にわたり活動の場を広げている。2018年9月には空手スクールも開講予定。

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