ベトナムの日本人/岡崎琢充 さん/岡ちゃん食堂 オーナー兼料理人

ベトナムで頑張る日本人の胃袋を支えられる料理人に 自分の料理で、少しでも明日への活力を提供したい

海外で働く先輩の姿を見て奮起 渡越するも一時はホームレス状態に 親方と呼ばれる地元の料理人の姿にあこがれて、高校の調理科を卒業。銀座の和食店で約 10 年の経験を積んだ。「10 年が経った当時は 28 歳で、新しい経験をしてみたいと思い始めました。お世話になった先輩がアメリカで料理人として働いていたので、有給消化を利用して会いに行ったんです。すると海外で日本食を広めている姿が本当にかっこよくて。ちょうどその頃、ハノイの和食店から声がかかったので、それはもう飛びつきましたね(笑)」 「やってやるぞ!」の勢いで渡越するも、海外に関してはほぼ未経験で知識もない。ベトナムについてよく調べずに来てしまったため、やる気満々の自分とベトナム人との考え方に大きな隔たりがあるなど、苦労が続いた。終いには住んでいた寮からも追い出されてしまい、一時はホームレス状態の危機に陥った。「ただ、少なくともハノイに来るきっかけにはなりました。その時の経験があって今があるので、本当に勉強になりましたし、感謝もしています」 知り合いのサポートがあり宿なしからは脱却できたが、「ベトナムで和食で勝負してくる!」と大見得を切って日本を出てきた手前、帰国するわけにもいかなかった。選択肢は別の和食店で働くか、自分で店を構えるかの 2 択。選んだのが「岡ちゃん食堂」の開業だった。 人生で初めて構えた自身の店 次の目標は岡ちゃんブランドの創設 「岡ちゃん食堂」は 2016 年に開業。ヌイチュック(Nui Truc)通りから裏路地に入った場所で、少々見つけにくい。しかし逆にそれが隠れ家的存在として注目を集め、今では多くの人が訪れる人気店に成長した。 「この場所は知り合いが見つけてくれました。ここに開業を決めてから一度帰国して資金集めをした際も、協力してくれた人がいて。本当にいろんな人に助けられました。運と人に恵まれたと強く感じます」一緒に働くスタッフに関しても、嬉しい出来事があった。 「当初はホテルマンになりたいと言っていたスタッフが、今では調理師になりたいと言って頑張ってくれているんです。働きながら日本語学校にも通い始めて。それを聞いた時は嬉しかったですね。でも生半可な気持ちで対応してはいけないなと、ものすごいプレッシャーですけど(笑)」 今後の目標は「岡ちゃん食堂」以外にも複数の和食店をハノイで展開させることだ。「様々な日本料理をベトナムで定着させるのが夢ですね。うなぎ屋やオイスターバーもやってみたいし、いつかは岡ちゃんブランドを立ち上げて、岡ちゃんカップラーメン、なんていう商品も手掛けられたら面白いですね!」 岡崎さんの溢れんばかりの笑顔をマスコットキャラクターにした商品が、いつかハノイで見られる日が来るかもしれない。
岡崎琢充 おかざきたくみ 栃木県宇都宮市、東京都銀座、ハノイの和食店を経て、2016年12月にハノイで「岡ちゃん食堂」( 岡ちゃん食堂tat den)を開業。前菜、煮物、焼物などを揃えたコース料理が中心で、単品や日本酒メニューも数種類用意。得意料理は「なし!」。理由は「全般的に得意だから(笑)」
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