ベトナムの日本人/成田樹紀/カルダモン店主・商品企画開発者

食の提供だけではなく、問題解決をしたい ランチを通して、新しいライフスタイルの提案を

“持ち前の感性”で始めたカレー屋 だんだんと生まれていった愛着 成田樹紀さんは自家製スパイスのカレー屋「カルダモン」の店主。開店したのは2014年だ。 「よくどうやって作ってるんですか?って聞かれますが、センスだけです。1回食べたら、大体作り方がわかるんです。あとは、企業秘密ですけど、真剣に作ってます。真剣に作る事だけがノウハウですよ」 率直な話しぶりと溢れる自信。面食らう人も多そうだが、それは独自の人生観ゆえだ。 「ストレートな気持ちを言って、僕自身のことを『なんだこいつ』って思われることもあると思います。でも、提供する物やサービスをその人に必要なモノとして受け入れてもらうことが大事かなと」 正直、“カレー”であることに大きなこだわりはなかったが、3年が経ち愛着は生まれ育ってきている。 問題に着目したランチサービス 時間を有効に使えるように カレー屋の店主は、成田さんのほんの一面。2017年9月からは、ランチ宅配サービス「一汁一菜」をスタートさせた。 「届けるのはランチですけど、やりたいのは問題解決。行列を作るエレベーターに乗り、暑い中を歩き、惰性で食べて味がイマイチだったら嫌じゃないですか。 近くにローカル店だけしかないなら嫌いな人はつらいだろうし、好きな人でも毎日は飽きます。物理的問題だから解決できる手段がないし、すごく大した問題というわけでもないから、このランチの問題は放置されてきましたよね」 「一汁一菜」は、ライン(LINE)で会員登録し注文すると、ランチ時に温かい弁当を届けてくれるサービスだ。野菜が豊富な栄養バランスの良い食事がオフィスまで届き、外出する煩わしさもない。単なる飲食業というより、「新しいライフスタイルの提案」だという。 「惰性で満足度の低い昼食をとるなら、1時間の休憩で、20~30分で食べ終えて、残りの時間を読書や昼寝に使うほうが有意義。毎日続けることだから、人生への影響も大きい。例えば、ホーチミン市に3年駐在して、『大体は外でローカル食』の人と、『一汁一菜を食べて、残り40分は昼寝した、読書した』人には大きな差が出るんじゃないかと」 そういった新たな価値観の提供を理解してくれる利用者は多いと感じている。 「開始当初から毎日頼んでくれる人が予想外に多くて。味以上に、自分の生活が改善されている実感こそが理由かなと」 登録は現在180人程。全て日本人だ。 「今のところは1000人を目指しています。将来的にはベトナム人にも、と。僕は宣教師みたいなもので、 “おいしい”っていう言葉よりも、また利用してくれて、その人の生活を変えている実感が持てるほうが正直嬉しいんですよ」
成田樹紀 なりたしげき 成田樹紀 なりたしげき 2013年に渡越。2017年9月からは、ランチの宅配サービス「一汁一菜」を開始した。2017年だけで、サイゴン市内に1000個以上もの宅配物を自らバイクで直接届けた“日本人記録”を持つ。カレー屋「カルダモン」は2017年12月末で4区へ移転が決定。詳細はline@dinner-vnにて。。
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