ベトナムパペット劇場
農民の雨季の楽しみ♪
「カエル釣り」Vol.20
カテゴリ:ベトナムパペット劇場
更新:2016/08/11 – 10:00
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釣れたかと思いきや、まさかの…
雨季になると、農村ではよく食用にカエルを釣る。物語は、そんな時期を象徴する花、蓮の咲く池での一節だ。蝶が舞う平穏な雰囲気の中、手に釣り竿を持った農民。水面を跳ねる2匹のカエルを見るやいなや釣り糸を垂らすが、「かかった」と思ったのも束の間、カエルは素早く逃げてしまう。大きな声援で盛り上がる中、諦めずにカエルを追い続け、ついに獲物がかかった様子。水しぶきとともに力いっぱい釣り竿を引くと、なんと、かかっていたのはカエルではなく、大きなヘビ。びっくり仰天して逃げる農民に、観客が大笑いして幕が閉じる。
ヒキガエルは「空のおじさん」
ベトナムにはカエルの話が多々あるが、寓話などに登場するのは、毒を持ったヒキガエルが一般的。頭が良いとされ、別格扱いされているからだ。代表的な話が「ヒキガエルは空のおじ」で、雷を操り体が大きな神・天雷に小さなヒキガエルが知恵で対抗し、見事打ち勝つというもの。話の中で、天上の最高神・玉皇大帝にその知力を認められたヒキガエルは、歯ぎしりにより雨を降らせてもらう力を授かったとされ、今も「空のおじ/Cau Ong Troi」と呼ばれている。
ヒキガエルではない、食用のカエルが登場するのは、農村の暮らしを描いた人形劇ならではといえるだろう。
(上)カエルを釣り上げた農民
(下)ドンホー版画で人気のある作品の1つ「ヒキガエル先生/Thay Do Coc」
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