【サイゴン通信】美しいサイゴンの記憶をとどめるカフェをめぐろう!

Press
近代的な街並みに変わっていくホーチミン市。そんな中、ベトナムらしさが失われていくことを寂しく思う若者が増え、昔の家庭にあった家具など懐かしい物を集めたカフェが流行中だ。古き良きこの街の魅力を感じに、カフェ散策に出かけよう。
mainphoto_201601

第一印象は「これぞ、サイゴン!」

ウットランカフェ Café Ut Lanh 築100年以上の古民家カフェで、1980~90年代の喫茶店を営む一般的な家庭をイメージ。駄菓子的存在の「バナナアイス/Kem Chuoi」(1万VND)など、自家製デザートも用意。 UtLanh_VNS_Press_201607_photo_001コミュニケーションを大切にしてほしいという思いから、店内はWi-Fiがつながらない。携帯を使わないと5000VNDOFFなど、ユニークな割引サービスあり
住所:283/37 Pham Ngu Lao St., Dist. 1, HCMC 電話:(08) 3836 1081 営業時間:7:00~22:30 (L.O.22:00) Facebook:Ut Lanh Ca-phe

昔ながらのオリジナルドリンクがいち押しのカフェ

昔の喫茶店 Quan Nuoc Hoi Xua 1975年以前のサイゴンをイメージした、黒と赤が基調の落ち着いた雰囲気。ミルクティーが伝わった当時の味を楽しめる「昔ながらのミルクティー/Tra Sua Hoi Xua」(3万9000VND)など。 HoiXua_VNS_Press_201607_photo_001ドミノやゲームボーイなど、20年前に流行った駄菓子やおもちゃがそろい、無料で遊べる
住所:50 Vo Thi Sau St., Dist. 3, HCMC 電話:090 627 7167 営業時間:8:00~22:30 (L.O.22:00) Facebook:Quan nuoc HOI XUA

ごちゃごちゃとした自然なベトナム人の家を再現

コーヒー店81 Cua Hang Ca Phe 81 「昔の家のような心落ち着く空間を作りたい」とオーナーのホアン(Hoang)さんが話す。照明を落とした暗めの店内には、古い家具や雑貨をあえて雑然と並べているそう。 Cafe81_VNS_Press_201607_photo_001訪れた客からは「ニュースを見る昔の父の姿を思い出す」という声もあがるほど昔の記憶を呼び起こす空間。おすすめの「Da Me/タマリンドジュース」は3万5000VND
住所:81 Nguyen Van Nguyen St., Dist. 1, HCMC 電話:090 200 0081 営業時間:7:00~22:00 (L.O.22:00) Facebook:cafe81

子どもの頃の甘い思い出が蘇る

ナムムーイムーイラム Nam Muoi Muoi Lam 子どもの頃に遊んだ石を使った素朴なゲームができるテーブルや、昔懐かしい紫色のインクできれいに書かれたメニュー、紙製の船など、店内には幼少期を思い出す要素がいっぱい。 NamMuoi_VNS_Press_201607_photo_00110時半~15時まで、南部の郷土料理を味わえるランチセット(6万7000VND)を提供。おかず、スープ、炒め物、ご飯、ドリンク、果物付き
住所:29 Ngo Thoi Nhiem St., Dist. 3, HCMC 電話:(08) 6277 8269 営業時間:8:00~22:30 (L.O.22:00) Facebook:Nam muoi muoi lam

まるでサイゴン時代のリビングルームに招かれたみたい

サイゴンレトロ珈琲店 Tiem Café Saigon Retro 1965年代をコンセプトにした、かつての知識人が暮らしていた家のようなカフェ。西洋風プロパガンダアートなど、この時代を象徴するアメリカにならった現代的な内装が特徴だ。 SaigonRetro_VNS_Press_201607_photo_001コ―ラとライムの塩漬けというアメリカとベトナムをミックスさせたドリンク「サイゴンソルティッド/Saigon Salted」(4万5000VND)が店主のおすすめ
住所:1F, 55 Tran Quoc Toan St., Dist. 3, HCMC 電話:090 771 0097 営業時間:8:30~23:00 (L.O.22:30) Facebook:Tiem Café Saigon Retro
このカフェが今人気の理由
 街が発展していく中で、自分たちが子どもの頃に過ごした生活や流れていた空気がなくなり、記憶にしか残らないと感じたホーチミン市出身の若者たち。しかし、昔のサイゴンの話を聞いたり写真を見たりする中で、それぞれが「自分のサイゴン」のイメージを築いていった。異なる環境に育ち、異なった記憶をもつ若者がサイゴンを再現したカフェを訪れ、「昔はね…」と話し始める。ストレスを一瞬だけ忘れて友達と楽しい時間を過ごせることがいちばんの魅力だ。