【ハノイ通信】テトの時期、初詣に/訪れたいハノイ四鎮

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新年気分で初詣といきたい時は、1000年以上の歴史を誇る4つの祠堂へ行ってみよう。タンロン(Thang Long/昇龍)城を中心に、東に白馬祠、西に象状祠、北に鎮武観、南に金蓮祠があり、ハノイを守護する「昇龍四鎮」と呼ばれている。
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タンロン城建築の“功労馬”を祀る四鎮最古の祠堂

白馬祠 Den Bach Ma 9世紀に創建され、伝説では1010年にハノイに遷都したリー・タイ・トー(Ly Thai To/李太祖)が城を建てようとしたところ、度々事故が発生。そこで、この祠堂で祈ったところ、1頭の白馬が現れて外へ駆け抜けた。馬の足跡に合わせて築城すると驚くほど早く完成したので、王が敬意を表して祠の名前を「白馬」に変更。馬が休んだところに南北西の祠堂をつくったことがハノイ四鎮の始まりだ。 NorthPress_VNS_ED_201602_photo_002NorthPress_VNS_ED_201602_photo_003現在、白馬の奥には、もともと創建当時から祀られていたロンドー(Long Do/龍肚)神が安置されているが、通常は非公開。入り口の屋根の上で竜や魔除けの獅子が見守っている
住所:Hang Buom St., Hoan Kiem Dist., Hanoi 開館時間:8:00~11:00 / 14:00~17:00 休日:月曜 料金:無料

黒々とした巨大な玄天上帝は見るからに強そう

鎮武観 Den Quan Thanh 玄天上帝は道教の神様で、北方を守護する役目がある。伝説では、タイ(Tay/西)湖に9つの尾をもつ妖狐が棲んで暴れまわっていたので、これを退治し、人々に感謝されて祀られるようになったという。創建年代についてはわかっていないが、17世紀につくられた高さ3~4m、重さ4tという巨大な玄天上帝の彫像が本殿に安置され、足元には「四霊」のひとつの玄武がいる。 NorthPress_VNS_ED_201602_photo_004NorthPress_VNS_ED_201602_photo_005雲型の銅鑼をはじめ、銅製の精緻な装飾品も見どころのひとつ。また、本殿前の広場には立派なヌイノンボ(仮山)がある
住所:Thanh Nien St., Tay Ho Dist., Hanoi 開館時間:7:30~17:00 電話:なし 料金:1人1万VND

英雄ゆかりの象が伏せをしたまま出迎えてくれる

象伏祠 Den Voi Phuc 11世紀、宋との戦いで勝利に貢献した李朝のリン・ラン(Linh Lang)大王が没した際に建立された。戦争の英雄の象徴として、人々から信仰されている。 NorthPress_VNS_ED_201602_photo_006王子の前で象が伏せたという逸話通りに、象の彫像が門にあり、「象状祠」という名前が付けられた。境内には王子の彫像もある
住所:Kim Ma St., Ba Dinh Dist., Hanoi 開館時間:(平日)6:00~18:00、(土・日曜)6:00~20:00 電話:なし 料金:無料

ベトナム神話に登場する高山大王が南を守る

金蓮祠 Den Kim Lien レー(Le/黎)朝の王が戦争で高山大王(Cao Son Dai Vuong)の加護を受けたことを記した石碑が最も重要とされている。境内にあり、高さ2.34m、幅1.57m。 NorthPress_VNS_ED_201602_photo_007>高山大王は、ベトナム人の祖先とされたラックロンクアン(Lac Long Quan/貉龍君)とオウコー(Au Co/嫗姫)の息子のひとり
住所:Kim Hoa St., Dong Da Dist., Hanoi 開館時間:8:00~11:00 / 14:00~17:00 電話:なし 料金:無料
ベトナムの初詣とは?
家に祭壇があるのでわざわざ祠堂や仏寺に行かないという人も多いが、旧暦1月に初詣をする習慣がある。供物を捧げたら、誠意、仏法や道徳、確固たる精神を表す3本の線香に火をつけて祈るのがベトナム流。寺から出ると門前の木から枝を1本取って家の祖先の祭壇に置き、幸運を保つ習慣もあったが、現在は環境保護のためにカラフルな紙製の枝を購入する。ちなみに、学業成就は文廟、金運アップなら西湖府、恋愛成就はカウザイ(Cau Giay)区のハー寺(Chua Ha)が通年で人気。