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ベトナムの日本人
池山諒太さん、三谷謙太さん
日系サッカースクール「F.C.JATS」コーチ

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カテゴリ:ベトナムの日本人
更新:2015/12/06 – 10:00

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サッカーを通じて、感情をもっと素直に表現する大切さと
どこにいても通用するハングリー精神を培ってもらいたい

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「どこにいてもギャップにやられず、ジャッツで得た経験を糧にたくましく生きてほしい」。

日系サッカースクール「エフシージャッツ/F.C.JATS」コーチの池山諒太さんと三谷謙太さんはこう語る。幼稚園生から中学生まで総勢約130名の選手が所属し、2区と7区で行う練習のほか、親子サッカー教室なども精力的に開催している。

低学年、中学年、高学年の3チームに分かれて行われたこの日の練習は、自由に遊ぶことからスタート。普段持て余しているエネルギーを発散するのが目的だ。

「自分の子ども時代とは別世界で、遊び場といえばレジデンスの敷地内。学校帰りに寄り道して、時には傷だらけになって遊ぶことがないせいか、痛みに弱い、失敗を恐れるという印象が強いです」と三谷さん。池山さんも、「いつ日本に帰るか、他の国へ行くか分からない。ベトナムを出たときに『今のままじゃ通用しないぞ』という思いが正直あります」と続ける。だからこそ、練習中は幼稚園生であっても甘えは許さないという2人。高学年ともなれば、顔を向けて話を聞かない、途中でボールを追いかけるのを諦める選手に厳しく怒号を飛ばすこともある。

同チーム以外にベトナム人チームの指導を行うことも。「太っている選手が多く、サッカーというよりエクササイズ状態(笑)。でも、とにかく我が強いですよ。『俺がゴールを決めてやる!』といったメンタルの強さはジャッツの選手と対照的です」。

今まさに、チームの最優先課題として掲げているのが「ハングリー精神の育成」。とはいえ、慣れ親しんだチームメイトとの練習では緊張感が生まれないのも無理はない。この状況を打破しようと、今年9月から、ベトナム人や韓国人など他チームとの対戦試合を開始した。当初、試合慣れしていない選手はガチガチに緊張してしまい、普段通りのプレーができない悔しい試合の連続だったそう。

「ボールが回ってきた途端、びびってすぐ手放してしまうなど、精神面の弱さが目立ちました」と池山さん。自身を「根っからの負けず嫌い」という三谷さんもまた、勝っても負けてもリアクションが薄い選手に対し、「本気でやっているのか?」と苛立ちを押さえきれなかったというが、根本にあるのは「もっとできるはずだろ」というチームを信じる気持ちだ。

試合を重ねることで何か変化はあったのか。チームを引っ張る高学年の選手に話を聞くと、「チーム全体のモチベーションが全然違う。試合で勝つことを常に意識して練習するようになりました」という答えが。また、幼稚園で行っているサッカー教室では印象的な出来事もあった。

「決して泣くようなタイプではないチーム所属の選手が、練習で負けて号泣したんです。サッカーを通じて『悔しい』という感情が芽生えたことが、心から嬉しかったですね」。

「1歩でもいい! ボールに近づけ!」。

叱咤激励が響き渡るグラウンド。コーチたちの熱い思いは選手へと伝わり、どんな場所でもびくともしない強い心を育んでいくに違いない。

池山諒太 いけやま りょうた
1987年生まれ。広告代理店勤務を経て、サッカー指導者としての夢を追いかけ2013年に渡越。現在、日系サッカースクール「F.C.JATS」のマネージャー兼コーチを務める。

三谷謙太 みたに けんた
1993年生まれ。大阪産業大学を1年間休学して来越し、コーチとして活躍中。

Facebook:FC.JATS サッカースクール

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