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メディカルトーク
第115回虫よけを徹底して
予防しよう「デング熱」

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カテゴリ:メディカルトーク
更新:2015/11/17 – 10:00

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メディカルトーク症例

40代日本人女性。発熱と頭痛が2日間続き、筋肉痛、関節痛が出たため来院。血液検査の結果、デング熱の診断。血小板値の低下が認められた。外来通院で血液検査を続ける。通院から2日目に熱が下がり、4日目に血小板も上昇。血液検査を数回続け軽快した。

今回のドクター

奥田雅人消化器内科、旅行医学医/ファミリーメディカルプラクティス・ホーチミン市

①「デング熱」ってどんな病気?
昨年、日本で162人の国内感染が確認されたデング熱。名前のとおり熱が出ますが、頭痛・関節痛・筋肉痛などを伴うこともあります。症状だけならインフルエンザに似ています。もともとは一部の熱帯地域に限定した病気でしたが、感染地域が急速に拡大しており、ベトナムでも日常的に見かけます。

②蚊を媒介にしてウイルスに感染
蚊が、すでに感染している(血液中にデングウイルスがある)人を刺し、その蚊に刺されると感染します。人から人へは直接は感染しません。

③大半は無症状で気がつかない
CDC(アメリカ疾病予防センター)によると、75%は無症状です。感染しても気づかない人が大多数で、発熱・頭痛・筋肉痛などで受診したところ、血液検査でデング熱と判明することも。血小板低下に伴なう急激な出血からショック状態に陥いる場合もあり、これは重症型デングと呼ばれ、まれに生命の危機にもつながります。

④特効薬はなく自然治癒
血液検査で診断します。デング熱自体を治す薬、予防ワクチンはありません。多くの場合は、数日間で自然治癒します。重症化の兆候がなく、普通に飲食できている場合は入院の必要はありません。重症型デングや重症化が疑われる場合に入院治療となり、症状の集中的な治療管理が必要になります。

⑤とにかく蚊に刺されないように
デング熱をもつ蚊は、おもに日中に吸血するといわれていますが、けっして夜刺さないわけではありません。できるだけ長袖・長ズボン・虫除け剤の使用を心がけましょう。虫除け剤に含まれている化学物質 ディート (DEET)は薬物です。特に子どもや乳幼児への使用は注意書きをよく読んで従うことが大切です。

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