【サイゴン通信】「ニッパヤシ」の、いまだかつてない衝撃!

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2月3日(3 Thang 2)通りで発見した謎の物体。どうやらヤシ科の植物で「ニッパヤシ/Dua Nuoc」というらしく、4~10月頃が旬。ベトナムには、日本にはない珍しい果物がたくさんあるが、衝撃的な外見がとても気になったので、その魅力を勝手にレポート!

だから気になるニッパヤシ、その①

脳裏に焼きつく イカツイ見た目 ぱっと見、とても果物とは思えない、鬼の金棒、もしくはオラオラ振り回すアイテムのようなこの形…。こげ茶色の殻は叩くとコツコツと音が鳴るほど頑丈でずっしり重く、先端がトゲトゲしているという、非常に攻撃性の高い見た目をしている。 ホーチミン市近郊では、海に面したカンヨー(Can Gio)県がニッパヤシの産地として有名。海水に浸る泥の中に根茎を生やし、その先端から2つに分かれて成長するので、水面から直接葉が飛び出ているように見える珍しいマングローブ植物だ。

遠目からは、アジアンリゾート風のインテリアにも見えたが、間近でみるとけっこうな迫力 

だから気になるニッパヤシ、その②

と思いきや、 小さな実の集合体 ただならぬオーラを放つ、直径30cmほどのニッパヤシの実だが、どうか恐がらないで。売り子のおばちゃんが、ナタでベリベリと剥がしていくと、手のひらに乗る小さな実の集合体であることが判明したのだ。さらに2分割すると、つるんっとした透明の中身が顔を出す。食べられるこの部分だけを売っているそうだ。 実を剥がす作業を見学したい人は、午前中に露店を探すのがおすすめ。運にもよるが、10区の2月3日通りや3区のヴォーティサウ(Vo Thi Sau)通りで見かけられるかも。

慣れた手つきで、1つ1つ実を剥がしていく売り子。遅い時間になると、この作業が終わってしまう可能性あり

だから気になるニッパヤシ、その③

意外とかわいい お持ち帰りスタイル スプーンでくりぬいた透明の中身を、定番のビニール袋に詰め込んで販売。元・こわもてだとは想像できない、ライチのようなかわいらしい姿に。バイクで走行中の人々が買い求める。量にもよるが、1袋2万~4万VND(約110~230円)ほど。この暑さなので、念のためクーラーボックスで冷やしているものを選ぼう。

目印に、どの露店でも袋をぶら下げている

だから気になるニッパヤシ、その④

期待させておいて 驚くほど無味 おいしくもないし、まずくもないとは、まさにこのこと。ナタデココのように歯ごたえはいいが、とにかく無味。ベトナム人に聞くと、そのまま食べることはほとんどなく、砂糖をたっぷり入れた水に浸して冷蔵庫で1晩寝かせて食べるのが一般的。暑い季節の冷たいデザートとして、この時期よく家庭で作られるのだそう。

写真は、無味な状態。ほかのフルーツも入れて彩りを加え、フルーツポンチ風に食べるといいかも

COLUMN : オウギヤシのほうが、美味なんだって…。

ニッパヤシを会社で食べていると、多くのベトナム人スタッフに「トットノット(Thot Not)の方がおいしいのに」と言われてしまった。トットノットとは、パームシュガーの原料としても知られるヤシ科のオウギヤシのことで、1~7月中が旬の果物。丸っこくて黒い実の中に、透明な実が入っており、こちらは元々甘くてさっぱりとした味わいとのことだ。
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