ベトナムスケッチ > ベトナムコラム > メディカルトーク > ...

メディカルトーク
第108回首のヘルニア「頚椎椎間板ヘルニア」

タグ:
カテゴリ:メディカルトーク
更新:2015/04/20 – 10:00

編集部では、皆様からの情報をお待ちしています。情報掲載をご希望の方は、コチラまでご連絡を!

メディカルトーク症例

仕事はデスクワークでゴルフが趣味という53歳の男性。3ヶ月前より右の肩から腕にしびれが出るようになり、マッサージをしたり、整体に行ったりしたが徐々に症状が悪化し、受診。患部の安静、頸椎カラーの装着と消炎鎮痛薬の内服で改善。

今回のドクター

腰塚裕医師/東京インターナショナルクリニック

①年齢による変化で椎間板が変形
「頚椎椎間板(けいついついかんばん)ヘルニア」とは、頚部(けいぶ)の骨と骨の間でクッションの役割をしている椎間板が、主に加齢変化により後方に飛び出して周辺の神経を圧迫する状態を指します。30~50歳代に多く、しばしば誘因なく発症します。しかし、正しくない姿勢での仕事や、スポーツが誘因になることもあります。

②歩行障害が出ることも
整形外科を受診する方の中で頻度が高い病気です。頭痛、首や肩、腕に痛みやしびれが出る、指の力が入らない、箸が使いにくくなる、洋服のボタンがかけづらくなるなどの症状が見られます。程度が進行すると、脊髄の圧迫により、足のもつれ、歩行障害が出て、仕事や日常生活に悪影響を及ぼすこともあります。

③まず首の安静を
痛みが強い時期は、首の安静が第一。首の周りに装着し、頸椎(首)を保護する頸椎カラー装具を用いることもあります。また、消炎鎮痛薬の内服、麻酔を用いる神経ブロックなどで痛みを緩和します。症状に応じて牽引療法を行ったり、運動療法を行ったりすることもあります。激しいマッサージや長風呂は避けた方がよいでしょう。これらの方法で症状の改善がなく、上肢・下肢の筋力の低下が続く時や、歩行障害や排尿障害が出現した場合は、最終的に手術を行うこともあります。

④脳卒中の危険が潜んでいる場合も
頚椎ヘルニアは即、命に関わる病気ではありませんが、社会生活の制限が出てくるのが問題です。脳卒中、腫瘍などが潜んでいる可能性もあり、注意する必要があるでしょう。ベトナムの病院に通っていても経過が悪く、セカンドオピニオンのため相談に来られる方もいます。気になる症状が出たら、早めに受診しましょう。

掲示板ご利用の前にベトナムスケッチ掲示板ガイドラインをご参照ください。投稿にはFacebookアカウントが必要です。アカウントはFacebook公式サイトにて無料で取得できます。※編集部への質問や問い合わせに関してはコチラからどうぞ。

関連ベトナム記事

メディカルトーク 発熱や腹部右上の痛みを引き起こす急性胆嚢炎 発症した場合は72時間以内に早期手術を メディカルトーク 発熱や腹部右上の痛みを引き起こす急性胆嚢炎 発症した場合は72時間以内に早期手術を

症例 60歳男性。37℃台の発熱、右上腹部痛、嘔吐があり来院。エコーで胆嚢内に5個の結石と胆嚢壁のむくみを認め、急性胆嚢…

メディカルトーク 子どもが頑張り過ぎていませんか? 休息を大切に 思春期の「起立性調節障害」 メディカルトーク 子どもが頑張り過ぎていませんか? 休息を大切に 思春期の「起立性調節障害」

症例 13歳女児。夏休み明け、頭痛がひどくなり、朝起きられなくなった。何とか登校し、午後には体調も回復する。学校トラブル…

メディカルトーク 無意識に行いがちな口呼吸 歯の着色や虫歯、歯並びにまで影響を メディカルトーク 無意識に行いがちな口呼吸 歯の着色や虫歯、歯並びにまで影響を

症例 8歳男児。歯の表面に黒色の着色があり来院。診査の結果、着色だけでなく、う蝕(虫歯)も多発していた。常時口が開いてお…

メディカルトーク ベトナムで流行する「デング熱」 蚊に刺されないよう、地道な予防策を メディカルトーク ベトナムで流行する「デング熱」 蚊に刺されないよう、地道な予防策を

症例 31歳男性。発熱と頭痛で受診。デング熱と症状が一致し、検査の結果陽性。解熱鎮痛剤で改善せず、その後全身に筋肉痛、発…

メディカルトーク 体全体の健康に影響する口の中の清潔さ 食生活と歯磨きに気を配り、口内をキレイに メディカルトーク 体全体の健康に影響する口の中の清潔さ 食生活と歯磨きに気を配り、口内をキレイに

症例 32歳女性。夫、小学生の子どもとともに来越して数ヶ月が経過。日本と比較し生活習慣、水や食材の違いなどもあり心配にな…

メディカルトーク 日本にいると、リスクの低い「A型肝炎」 ベトナムに住むならば、予防接種をして回避を メディカルトーク 日本にいると、リスクの低い「A型肝炎」 ベトナムに住むならば、予防接種をして回避を

症例 40歳男性。前任者の都合により急遽ベトナム赴任が決定。赴任期間は不明。予防接種について相談しに受診。感染リスクと重…

メディカルトーク 歯の被せ物が取れてしまったら? きちんとメンテナンスし、原因を治療しよう メディカルトーク 歯の被せ物が取れてしまったら? きちんとメンテナンスし、原因を治療しよう

症例 男性。食事をしている時に、前歯の差し歯が取れて来院。中が虫歯になって差し歯が緩んで取れたようで、「どうしてもそのま…

メディカルトーク 見落とされていませんか? 医師が気づかないと診断できない偽膜性大腸炎 メディカルトーク 見落とされていませんか? 医師が気づかないと診断できない偽膜性大腸炎

症例 50代女性。下痢の症状があり、ホーチミン市内の私立病院に1週間入院し治療。全く改善しないため、逃げるように自主退院…

メディカルトーク 脱腸として知られることの多い鼠径ヘルニア 鼠径部の膨らみを感じたら外科受診を メディカルトーク 脱腸として知られることの多い鼠径ヘルニア 鼠径部の膨らみを感じたら外科受診を

症例 42歳男性。3年前から右鼠径部に膨らみ。陰嚢が腫れたため来院。患部に腸音を聴取。CT、エコー検査で腹腔内から鼠径部…

メディカルトーク なんとなく口臭が気になったら? 口内の病気が原因の場合には治療を メディカルトーク なんとなく口臭が気になったら? 口内の病気が原因の場合には治療を

症例 40代男性。右奥の歯から臭いがするとのことで来院。診査の結果、古いかぶせ物の不適合によりプラーク(歯垢)が蓄積、除…

メディカルトーク 緑内障に老眼、ドライアイ 40歳を過ぎたら気をつけたい眼にまつわる症状 メディカルトーク 緑内障に老眼、ドライアイ 40歳を過ぎたら気をつけたい眼にまつわる症状

症例 44歳女性。人間ドックにて緑内障の恐れがあるとの指摘を受けて来院。視野検査により、視野の欠損を発見。眼圧を下げる薬…

メディカルトーク インフルエンザの感染予防には、うがい&手洗い 冬の日本に帰省する際には要注意 メディカルトーク インフルエンザの感染予防には、うがい&手洗い 冬の日本に帰省する際には要注意

症例 8歳男児。関節の痛みと39℃の発熱があり、病院を受診した。綿棒で鼻の粘膜を取って調べたところ、インフルエンザA型と…

メディカルトーク 美しい魅力的な笑顔は口元から 気になるポイントに効果的な審美治療を メディカルトーク 美しい魅力的な笑顔は口元から 気になるポイントに効果的な審美治療を

症例 42歳女性。差し歯の変色と歯並びが気になると受診。まずは、歯並びを矯正治療で整え、歯のホワイトニングをした後、その…

メディカルトーク 意外と多い「O157」による食中毒下痢が続く場合にはきちんとした検査を メディカルトーク 意外と多い「O157」による食中毒下痢が続く場合にはきちんとした検査を

症例 40代女性、2ヶ月以上続く下痢にて受診。これまでも複数の医療機関を受診し、いろいろな抗生剤を投与されていたが、改善…

メディカルトーク 歯に着色してしまう「外来性色素沈着」 ベトナムの水も関係しているかも メディカルトーク 歯に着色してしまう「外来性色素沈着」 ベトナムの水も関係しているかも

症例 10歳の男の子。母親から「上の前歯の表面が茶色く汚れてきたのでクリーニングしてほしい」と希望。「ハノイに来てから汚…

メディカルトーク いつなるかわからない「急性虫垂炎」発症したらすぐに病院で治療を メディカルトーク いつなるかわからない「急性虫垂炎」発症したらすぐに病院で治療を

症例 40代男性。胃の痛みと吐き気の後、発熱があり、右下腹部に集中して痛みが強くなり、歩行困難になったため受診。体温は3…

メディカルトーク 足を使うスポーツ中に起こりやすい「肉離れ」 適切な応急処置をし、ひどい症状の場合は治療を メディカルトーク 足を使うスポーツ中に起こりやすい「肉離れ」 適切な応急処置をし、ひどい症状の場合は治療を

症例 30代男性。サッカーのプレー中に太もも裏に切れたような感覚と痛みが発生。応急処置後の翌日から、3日に1回の治療開始…

メディカルトーク 砂糖入りの飲み物が大好きな人は要注意! 虫歯が広範囲に広がる「ランパントカリエス」 メディカルトーク 砂糖入りの飲み物が大好きな人は要注意! 虫歯が広範囲に広がる「ランパントカリエス」

症例 43歳男性。歯科検診のため来院。歯と歯の間に虫歯が多発していたため、食生活習慣を尋ねたところ、ほぼ毎日、清涼飲料水…

メディカルトーク 便に血が混ざっている「下血」/内視鏡検査をいつ行うかが最重要 メディカルトーク 便に血が混ざっている「下血」
内視鏡検査をいつ行うかが最重要

症例 50代男性。3日間の便秘の後、腹痛と下血のために来院。痛みは左側に偏っており、血液検査では貧血を認めず。大腸カメラ…

メディカルトーク 歯の根元の段差が気になっていませんか?/咬み合わせが原因の「楔(くさび)状欠損」かも メディカルトーク 歯の根元の段差が気になっていませんか?
咬み合わせが原因の「楔(くさび)状欠損」かも

症例 40歳女性。以前から歯茎が痩せてきたと思っていたが、最近は歯茎に穴が開いて痛いとのことで受診。実際は歯茎ではなく、…