ベトナムスケッチ > ベトナムコラム > ベトナムニュース解説 > ...

ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説 1月号

タグ:
カテゴリ:ベトナムニュース解説
更新:2015/01/21 – 10:00

情報提供:「ベトナム最新情報」 TOHO CO., LTD. www.toho.com 日系進出企業向けのビジネスニュースを週4回配信。開始から13年、250社超の企業が定期購読。

外国人の住宅所有が解禁、
改正住宅法

国会が可決した、2015年7月1日(水)に発効する改正住宅法では、外国人の住宅購入が認められており、不動産市場の追い風になると期待される。

外資企業、外国企業支店・代表事務所、ベトナムで活動する外国投資ファンド・外国銀行支店、入国が認められた外国人個人に住宅所有が認められ、外国人の住宅所有は証明書取得時から最大50年となる。
(『Nguoi Lao Dong』2014年11月26日、p.03)

解説
外国人の住宅所有は2009年から試験的に認められていますが、所有できるのは、▽直接投資する人、▽受勲した人、▽ベトナム人の配偶者、▽外資企業などに限られ、購入できるのも集合住宅1戸のみでした。

建設省報告によると、それから約5年後の2013年半ば時点で、実際に所有した外国人は126人。購入できる人・物件が限られることや手続きの煩雑さ、不動産価格が地域諸国より割高なことなどが原因で、緩和を求める声が出ていました。

今回法律に盛り込む形で正式に解禁され、所有できる人も「入国が認められた人」となり、一戸建ても認められています。ただ集合住宅1棟における外国人の所有率は30%まで、一戸建ても一定地域で戸数が決まっています。さらに購入できるのは、計画された住宅開発地のみで、既存の一般住宅街では認められません。

ベトナムでは、法律の細則を定めた政令・通達が出てはじめて実際の規則運用となるため、この政令などで制約が加わるのか、そもそも法律発効までにこれがきちんと出るか、煩雑な役所手続きはスムーズになるかなど、不安な点も多々指摘されています。

ベトナムの大きな医薬・
医療機器市場

市場調査会社グローバルデータ(GlobalData)によると、ベトナムの医薬品市場は、向こう6年でさらに50億US$規模が拡大し、2020年に80億US$に達する。年平均成長率は15.4%。

また、2012年の医療機器輸入額は約6億3400万US$、2015年には10億US$に達する見通し。現在ベトナムの医療機関で使用されている医療機器の90%は輸入品。市場調査会社エスピコム(Espicom)の調査では、医療機器インフラの投資総額は、2020年末に1300の病院(25万床)で25億US$に達する可能性がある。
(『Dau Tu』2014年12月1日、p.17)

解説
経済成長や人口拡大から、発展の潜在力が大きいベトナムの医療市場。近年は健康志向や高齢化傾向もあり、医療に対する関心は高まっています。

市場調査会社ビジネスモニターインターナショナル(Business Monitor International)によると、2012年の1人当たり医薬品支出額は約32US$、2017年にはこの倍以上に伸びる見込みです。一方で、医薬品は国内生産品では需要の50%程度にしか対応できず、輸入品が多く利用されているのが現状です。国内生産品では治療に対応できないという要因もありますが、ベトナム人の「外国製品好き」も一因で、割高でも「高い=高品質」と考える人が多く 、特に欧米製品が好まれています。

医療機器も、国内メーカーはベッドや医療用衣服、手袋など簡単なものしか供給できず、ほとんどを輸入か国内の外資メーカーに頼っています。輸入品は日本が最も多く、ほかシンガポール、ドイツ、アメリカなどから多く輸入されています。

男性の「産休」制度成立、
改正社会保険法

2016年に発効する改正社会保険法では、社会保険を納める男性労働者が、妻の出産時に休暇を取得できることが定められている。

男性の休暇は、1人の出産で5日、帝王切開や32週未満での出産で7日、双子で10日。3つ子以上で1人につき3日増やすことができる。なおこの休暇は妻の出産日から30日以内に限られる。
(『Nguoi Lao Dong』2014年11月21日、p.03、『Thoi Bao Kinh Te Viet Nam』2014年11月21~22日、p.02)

解説
ベトナム人女性は出産後、社会復帰する人が多いのですが、2013年に期間が延長されたとはいえ、産休は6ヶ月しかなく、問題となるのが復帰後の子供の預け先。乳児を受け入れる託児所は少なく、実家に預けたり、ベビーシッターを雇ったりする人が多いようです。

工業団地などでの幼稚園の整備は遅れており、企業単位で託児所や幼稚園を設置するのもまだ稀。一方で増えているのが会社内での「搾乳室」の設置で、職場復帰後の母乳育児継続に、授乳中の働くママからは好評なようです。

ベトナムで子育てはまだまだ女性の仕事という考えが強いのですが、今回の男性の産休制度設置をきっかけに、男性の育児参加に対する意識も少し変わるかもしれません。

掲示板ご利用の前にベトナムスケッチ掲示板ガイドラインをご参照ください。投稿にはFacebookアカウントが必要です。アカウントはFacebook公式サイトにて無料で取得できます。※編集部への質問や問い合わせに関してはコチラからどうぞ。

関連ベトナム記事

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説5月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説5月号

裾野産業協会が発足 企業連携で産業発展 ベトナム裾野産業協会(VASI)が2017年3月18日(土)にハノイで発足。業界…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説4月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説4月号

全国民に「ヘルスレコード」 定期健診で病気を早期発見へ ベトナムで初めて、病気の早期発見を目的とした国民の「健康記録」を…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説3月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説3月号

日本留学の斡旋 悪質会社を処分・閉鎖へ 教育訓練大臣と梅田邦夫日本国特命全権大使は、ベトナム人留学生・実習生の管理、ベト…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説2月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説2月号

2017年の不動産市場 主役は大衆向け住宅 ベトナム不動産協会は、住宅需要全体の70%を占める大衆向け物件が、2017年…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説1月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説1月号

ニントゥアン省の原発計画 中止が決定 国会は2016年11月22日(火)、ニントゥアン(Ninh Thuan)省における…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説12月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説12月号

水力発電所の放流、 首相が商工業省に調査指示 2016年10月中旬の大雨で発生した北中部における洪水で、人命や財産に大き…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説11月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説11月号

小学3年から高校までの10年間 第1外国語の学習制度を整備 教育訓練省は来学年度から、小学校3年生~高校3年生を対象にし…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説10月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説10月号

「ポケモンGO」、 ベトナムでも大ブームに 2016年8月6日(土)、ベトナムでゲーム「ポケモンGO」の配信が始まった。…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説8月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説8月号

ハノイでバイク禁止計画、 「その後」の移動手段は? 2025年に中心部でのバイク利用禁止を検討しているハノイ。早晩やらね…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説8月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説8月号

大気汚染対策、2020年までの国家行動計画を承認 首相は、2020年までの大気の質管理に関する国家行動計画、2025年ま…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説7月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説7月号

伝統型小売の優勢続く近代型も2桁成長 市場調査会社カンターワールドパネル(Kantar Worldpanel)の2015…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説6月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説6月号

「自分は中間層」ベトナムは96% 実際は55%のみ 博報堂生活総合研究所アセアン(HILL ASEAN)によると、ホーチ…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説5月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説5月号

ホアンサー諸島での ミサイル部隊展開で中国に抗議 中国がホアンサー(Hoang Sa)諸島で軍用ヘリコプター基地を建設し…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説4月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説4月号

ASEAN経済共同体が 正式発足 2015年12月31日(木)、ASEAN(アセアン)経済共同体(AEC)が発足した。政…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説3月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説3月号

ジャポニカ米の輸出が 100%の伸び ベトナム食糧協会(VFA)によると、2015年のコメ輸出量は推計650万t超で、う…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説2月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説2月号

2050年までにほぼ全ての 都市廃棄物をエネルギー化 グエン・タン・ズン(Nguyen Tan Dung)首相は、「20…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説1月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説1月号

TPP発効時にベトナムが得る利益250億USD、 日米から210億USD 2015年11月9日(月)に行われた環太平洋パ…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説12月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説12月号

入国ビザ発給手数料を引き下げ 財務省は、外国人に対するビザの発給手数料について定めた通達157/2015/TT-BTC号…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説11月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説11月号

南北鉄道の近代化、詳細計画が公表 鉄道局はハノイ駅からサイゴン駅まで1726km、21省市を通過する南北鉄道近代化詳細計…

ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説10月号 ベトナムの今がよくわかる
ベトナムニュース解説10月号

VND1%追加切り下げ、変動幅は±3%に 国家銀行は2015年8月19日(水)、ベトナムドンの対米ドル基準レートを1%切…