#10 Đường Mạc Thị Bưởi/マックティブオイ通り

ベトナム全国の通りには、歴史上の出来事や重要人物の名前などがつけられている。 よく耳にする通り名の意味や由来について紹介

IMG_7399 ゲリラ活動と女性ゲリラ隊の編成 ベトナムを代表する若き女性革命家 vn-history-logoマック・ティ・ブオイ(Mac Thi Buoi/莫氏柚、1927~1951年)はフランス植民地時代の女性英雄烈士。ハイズオン(Hai Duong)省ナムサック(Nam Sach)県ナムタン(Nam Tan)社に生まれた。1945年8月、ベトナム独立同盟会ベトミン(Viet Minh/越盟)がグエン(Nguyen/阮)朝を倒した八月革命に参加。その後もゲリラに参加し、同年9月にホー・チ・ミン(Ho Chi Minh/胡志明)が樹立したベトナム民主共和国政府の一員となる。 1949年、仏軍がナムタン社に駐屯地を設置。ベトミンは他の地へ追われたが、マック・ティ・ブオイは同地に残り、女性ゲリラ隊を編成するなど活動を続けた。翌年、ベトミンによる仏軍駐屯地襲撃を成功に導き、仏軍は幾度も彼女を捕えようとしたが、いずれも失敗に終わった。 1951年、米・砂糖・牛乳などを運送する任務に就いていたところ、潜伏していた仏軍に捕えられ、拷問にかけられた。彼女は黙秘を決め込み、「私は死ぬ。お前らは私を殺す。しかしお前らは私の共産党を、人民を殺すことはできない」と言い放ち、同年4月23日、24歳で死刑となった。 1955年8月31日、人民武装部隊の英雄の称号と第2級戦功勲章を授けられた。 現在、ナムサック県の国道5号線付近にはマック・ティ・ブオイの像が建てられている。また、1956年11月に発行された彼女の肖像画切手は、ベトナムで最も希少かつ高価な切手となっている。 石井 彩子 元ベトナム考古学徒。考古学とベトナム書道はライフワーク。日々はどローカルライフ。
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2015.11.10

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