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ある紛争事例③

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カテゴリ:越の国のこんな法律
更新:2014/05/13 – 10:00

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越境取引や外国当事者による取引では、国家権力たる司法権の影響を最小化する要望も多く、その際に有効なのが仲裁機関の利用です。仲裁とは、当事者の合意に基づき、仲裁人の判断による紛争解決を行わせる手続きで、世界中に様々な仲裁機関が設けられています。ただ、どこのどの仲裁機関を利用するかは、慎重な判断が必要です。
 
長年にわたり越法人A社を通じて越内に投資してきた日本人Xは、A社持分のベトナム人Yへの売却を決め(必要な契約・手続を完了した上で)、Yに持分を譲渡しました。しかし、Yが売渡代金支払いに応じないため、Xは契約に基づき越内B仲裁機関へYに対する代金支払いを申し立て。世界標準の有識者の集うBはXの主張を認め、Yに代金支払いを命じました。ところが、越内のC裁判所がBの判断を取り消したのです。
 
以上は適法な手続下に進められた結果です。仲裁機関が従う同設置国仲裁法令は多くの国で世界標準の内容が定められていますが,各国当局ごとに仲裁制度への信頼度が異なるため、その運用は独立性を含め国ごとに大きな幅が見られます。外国当事者の契約や越境取引では、普段簡単に定めがちな紛争管轄条項が最重要素の1つであることに間違いありません。Xの仲裁合意は非常に合理的でした。ただ今回は、相手が悪かったんですよねぇ。

野口 真吾 のぐち しんご
慶応義塾大学卒、第二東京弁護士会、渥美坂井法律事務所所属。2012年に韓国系最大手・JPに参画、越内の執務開始。翌年3月より、ヴァン弁護士(元計画投資省、夫は司法大臣)所長のAPACへ出向。

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