ベトナムスケッチ > ベトナムコラム > 越の国のこんな法律 > ...

ベトナムの電力事情

タグ:
カテゴリ:越の国のこんな法律
更新:2014/03/13 – 10:00

編集部では、皆様からの情報をお待ちしています。情報掲載をご希望の方は、コチラまでご連絡を!

年末はイルミネーションでホーチミン市の街が煌々と照らされていました。電力不足・停電は、企業の経営上の課題としての地位が近年相対的に下がってきています。もっとも、将来にわたっての電力安定供給のためには、依然課題が残っているようです。
 
従来ベトナムの電力市場は、発電、卸売、小売市場および送電を含め、ベトナム電力公社(EVN)という国営企業による独占状態にありました。電力料金は1年単位で固定され、東南アジアで最も低い水準にとどまり、電力セクターへの投資の足がかりとなっていました。さらにベトナムでは水力発電への依存度が高いため、天候の影響を受けやすく洪水事故も問題となってきました。
 
他方、2004年の電力法および2006年の首相決定により電力市場改革のためのロードマップが策定され、市場自由化が進められています。2013年12月に施行された決定でスケジュールはさらに前倒しされ、2014年までに発電市場、2021年までに卸売市場、その後小売市場の自由化を図ることが予定されています。電力価格は、2011年の首相決定により年4回まで改定が可能で、電力料金は値上げされています。
 
水力発電所計画・建設等の管理を強化する政府の動きも見られます。投資家と消費者双方にとって、今後の電力市場の動向を見守る必要がありそうです。

岸本明美 きしもと あけみ
フランスHEC経営大学院卒。日本国弁護士・ベトナム外国弁護士、CFA協会認定証券アナリスト。DFDLホーチミンオフィス勤務。エネルギー・インフラプロジェクト関連、M&A等のクロスボーダー案件を中心に担当。

掲示板ご利用の前にベトナムスケッチ掲示板ガイドラインをご参照ください。投稿にはFacebookアカウントが必要です。アカウントはFacebook公式サイトにて無料で取得できます。※編集部への質問や問い合わせに関してはコチラからどうぞ。

関連ベトナム記事

労働組合との付き合い方 労働組合との付き合い方

実は新労働関連法制下では、外資を含む全ての会社に労働組合もしくは上級労働組合への財源支出義務が課せられています。 社会主…

ベトナムでの住宅購入 ベトナムでの住宅購入

ベトナム生活が長い方はベトナムでのマイホームの購入も検討されたことがあるかもしれません。また、ベトナムでは、2008年以…

ある紛争事例④ ある紛争事例④

「ソフト料金20万US$及び米法賠償金等をあわせ、合計100万US$の支払いを求めます」。   強面の越捜査役人を伴い、…

ある紛争事例③ ある紛争事例③

越境取引や外国当事者による取引では、国家権力たる司法権の影響を最小化する要望も多く、その際に有効なのが仲裁機関の利用です…

ベトナムでの結婚・離婚 ベトナムでの結婚・離婚

ベトナムで生活していると、日越カップルにしばしば遭遇します。年配の日本人男性が若いベトナム人女性とめでたく結ばれたという…

ある紛争事例② ある紛争事例②

しばらく冷え込んでいた日系企業による大型建設投資ですが、実は水面下で多数の日系中小建設業者が涙を呑んだことは、知る人ぞ知…

ある紛争事例① ある紛争事例①

昨今、中小規模投資も進出著しいベトナムですが、規模の如何にかかわらず、原則手続は同様です。進出支援ビジネスはいまだ活況で…

ベトナムの新労働法における労働者の権利 ベトナムの新労働法における労働者の権利

ベトナム人は一般に勤勉とされます。出産間近まで大きなおなかで働く女性も珍しくありません。祝日は少なく、ベトナム人労働者の…

新興国における企業の紛争解決 新興国における企業の紛争解決

昨今、新興国で日系企業が紛争に巻き込まれるケースとしては、対ローカルや外資企業、はたまた政府等、様々な背景が増え、内容・…

ベトナム役人の考え方 ベトナム役人の考え方

私の出向事務所の沿革上、ベトナムの役人と常日頃から付き合いますが、お客様からその関係や運用について、よく苦情をお聞きしま…

不動産にまつわる話 不動産にまつわる話

社会主義国家ベトナムは、私人の土地所有を認めない建前ですが、土地所有権に近い「土地使用権」を創設して、各種不動産利用を通…

外国人学校とベトナム人 外国人学校とベトナム人

最近では、ベトナム国内に多くのインターナショナルスクールや日本人学校ができています。こういった外国人学校は、外資100%…

WTOコミットメントとは? WTOコミットメントとは?

2007年、ベトナムは世界貿易機関(WTO)への加盟に際し、大きく分類して①関税の引き下げ、②サービス分野の開放、③農業…

偽ブランド品購入のリスク 偽ブランド品購入のリスク

ルイ・ヴィトン、グッチ、エルメス…。街中を歩けば、高級ブランドのロゴをつけたバッグや財布が至る所で売られています。値段は…

あまり知られていない/インターンシップ制度の法的評価 あまり知られていない
インターンシップ制度の法的評価

昨今、外国人を含むインターン生の受け入れが増えているようですが、実は結構やっかいな法的問題をはらんでいます。 例えば、大…

VAT 還付を受けるには VAT 還付を受けるには

今回は、個人がブランド物などを購入した際の還付手続について説明します。 還付請求はベトナム国籍を有しない外国人に限られ、…

ベトナムにおける契約の締結に関する留意点 ベトナムにおける契約の締結に関する留意点

日本人がベトナムで契約を締結する場合、弁護士など専門家の目を通さないケースが散見されます。 これは、日本で契約を締結する…

意外と奥深い「VAT」 意外と奥深い「VAT」

ベトナムで縁の切れない付加価値税(VAT)は、除外項目以外の全取引における付加価値分に課されます。 例えば(当事者を単純…

気をつけたい比較広告 気をつけたい比較広告

日本では、自動車、清涼飲料、携帯電話の通信料金、生命保険料等の比較広告をよく目にします。これは、日本では比較広告自体は禁…

ベトナムにおける印鑑の意味 ベトナムにおける印鑑の意味

日本人に馴染みの深い印鑑制度は、ベトナムにも文化的に根付いています。現行法で、登録された印鑑を正式な(書面上の)意思表示…