No.036 ショロンで食す
Sono Ken
中華街、そこには何か変わった食べ物があり、それはとても美味しいものだ。
生まれて初めて中華街を訪れたのは20年以上も前のこと。冬の神戸だった。華人の料理は私の期待を裏切らなかったが、それ以上の驚きが中華街にあった。ベトナム料理との出会いだ。
街には小さなベトナム料理屋があった。初めて接するベトナム料理である。どことなく中華風な装いで小皿に盛られた蒸し春巻きを食べた。料理の姿形は飲茶に似ているが、一緒に供された薄黄色の透き通ったタレは初めて知る味だった。風変わりで美味しいと思った。これがヌクマムに少量の水、砂糖、ニンニク、唐辛子を混ぜたヌックチャムと分かったのは、後年ベトナム を訪れるようになってからだ 。
サイゴンに滞在している間は、 中華街は美味しいという刷り込みのもとショロンに出向き、美味しいお店や屋台を探す。お勧めは夕方から夜にかけて出る屋台。サイゴンの味とは少し違う麺や炒め物を楽しみたい。
写真・文/園 健
写真家。1994年に初めてべトナムを訪れ、以後ライフワークとしてインドシナの写真を撮影する。
ウエブサイト:http://sonoken.net
Post Advert 570×75 Rotation
掲示板ご利用の前にベトナムスケッチ掲示板ガイドラインをご参照ください。投稿にはFacebookアカウントが必要です。アカウントはFacebook公式サイトにて無料で取得できます。※編集部への質問や問い合わせに関してはコチラからどうぞ。