男のローカルひとり飯
第21回 おかん、ブン!
カテゴリ:男のローカルひとり飯
更新:2013/07/09 – 10:00
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うまいとの評判を聞けば、9区までえっちらおっちら。外国人など全く見かけないドローカルな街並みの更なる小道にお目当ての店を発見。入り口は壁がなく、雑然としたローカル店であることには間違いないが、そこに更に時が重なったような不思議な雰囲気のある店内。
ここで頂くのが「カンブン/Canh Bun」。ホーチミン市の中心部では、路上で売られている印象の強い料理だ。直訳すると「スープ米麺」という料理名に反して、様々な豚肉の加工品、揚げ豆腐、かに団子、たっぷりの空心菜にトマトが入りかなりの具沢山なこちらの一品が、1万5000VND(約70円)。市街地ではあり得ない価格帯だ。
円安になってもまだまだ100円以下だな、と一人悦に入りながら食べ始める。まずスープは、豚と海老の重層的な旨味がじんわりと口内に広がり、中々に好印象。麺は通常のブンのようにツルツルしておらず、表面に若干のざらつきがありスープが絡みやすくなっている。また、柔らかさの中に若干の弾力があるのも日本人好み。
豚の加工品の異なる食感、かに団子の香ばしさ、スープの旨味と柔らかく合わさるトマトの角のない酸味等、小さな満足が多数散りばめられている。他の麺料理ではあまり見かけない、くたっと火の入ったたっぷりの空心菜もうれしい。
最後はお得意の味覚調整。ライムを7、8滴入れて爽やかな変化を楽しんだ後は、マムトム(Mam Tom)を投入して旨味を取り戻しながら最終的なバランスを探り、着地点を見つけたら完食。世話好きのおかん、といった雰囲気のおばちゃんが供するヘルシーな麺が頂ける名店だ。
本日のひとり飯:
ホアファット/Hoa Phat
住所:96, 265 St., Hiep Phu Ward, Dist. 9
電話:0128 485 3500
営業時間:14:00~20:00
「ブンカンドー/Bun Canh Do」1万5000VND(約70円)
井之原 四郎
孤高のフーディーを自称するフードライター。食べ物である限り、食べられない物がないのが自慢。美味い料理を食べているときは自分だけの世界に入り込んでしまい、時には涙を流すことも。酒にも目がない。
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