ベトナムの日本人/めぐみMegumiさん/ヘアメイクアップアーティスト

かつての保守的なスタイルは変化。 キレイに目覚めた女性達に日本の技術を伝えたい

C15

ベトナムの日本人「日本の技術を広げたい」。 東京で活躍していたヘアメイクアーティストのメグミさんは15年前、その思いを掲げてベトナムへやってきた。 「27歳の時点で夢が叶ってしまったので、次のステップを考えたとき、海外で活躍したいという思いが出てきました」。 来越後の仕事は、フリーランスとして主に雑誌や広告などの撮影メイク。現場では日本スタイルのナチュラルメイクなどを求められたが、ベトナム人女性を変身させるのは想像以上に大変だった。 「当時、多くの女性はロングでストレートヘア。モデルも同様で前髪もなく、ふわふわした髪型をオーダーされても、なかなかできず苦労しました」。 モデルの中によっては日本人にメイクされることで、かまえられたことも。 「ヘアメイクはモデルの顔を一番触る人。初めて会う人にいきなり顔を触られる、しかも日本人に、と不安がっていました。だからこそ、彼らの気持ちを汲み取るよう心がけている。ベトナム語で声をかけ、家族や恋人のように接しています」。 気候の違いから日本人女性と違い、ベトナム人の肌質は粗いとか。 「美しくみせるためには、キメ細やかな肌に見せるのがポイント。でも、日本人よりも顔立ちははっきりしているので、化粧しやすいです」。 また、モデルの気分を上げるためにも自身の仕事は重要だと考えるメグミさん。 「後からパソコンで写真修正はできるけど、撮影時に彼らのテンションを高めなければいいものは作れない。メイクひとつでモデルは自信を持って仕事ができます」。 かつて、ベトナムの女性にとって、化粧は特別な時にするものだった。 「つけまつげをして、しっかりまゆげをかくなど、ばっちりメイクが主流。化粧は化けなければ意味がないという意識が強かったですね」。 今も化粧をしない女性は多いが、日頃から美しくありたいと、素肌は出してもまつ毛エクステをしてきれいに見せる。ただ、近頃の若者には変化が。 「真っ赤な口紅をして登校する高校生を見かけるようになり、伊達メガネや、おだんご頭をする子が増加しました。インターネットの普及で他国のファッションを真似しているのでしょう」。 とはいえ、入手しているのは化粧法のみで、スキンケアなどの工程は抜けているようだ。 「基礎化粧品を利用して、肌の手入れをしっかりしなけばいけないと伝えなきゃと感じますね」。 今年でベトナム暮らし15年。 「ベトナム人の女性たちの意識が変わり、以前だったらできなかったことも、今なら受け入れてくれる体制が整ってきた。経験を活かして、日本式のヘアメイクを伝えていきたい」。 美意識の高い女性がますます増えそうだ。
Megumi めぐみ 東京都生まれ。日本美容専門学校専門科卒業。都内有名美容室、TBS内のヘアメイク会社に勤務、ドラマ、バラエティ、映画などで芸能人のヘアメイク担当。1998年来越、フリーランスでヘアメイク活動を再開。現在、雑誌、広告など撮影用ヘアメイク、化粧品会社のベトナム人スタッフ向けの講師、ベトナム在住日本人向けメイク講座などを行っている。
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