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ベトナムの日本人
二宮 透さん、権代 祥一さん
ホアンキエム湖ゴミ拾いボランティア

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カテゴリ:ベトナムの日本人
更新:2013/01/18 – 10:00

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単純なきっかけで始めた、ゴミ拾いボランティア
地道な活動がいつしかベトナム人たちにも広がっていった

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ベトナムの日本人ベトナム人や観光客で賑わうホアンキエム湖。ここで毎週日曜にゴミ拾い活動をしている日本人が、ベトナムのメディアを沸かせている。

知人に誘われたという大学講師の権代祥一さん(写真右)は、

「断る理由が特になかったのが正直なところ。朝早くて眠いなあと思っていたけれど、最近は職場の学生が多く参加するようになって、やめられなくなっちゃいましたねえ」

とにっこり。ベトナム語はできないが、話しかけてきたおじいさんに、おだやかな笑顔で接していた。「ゴルフをしないので日曜日にすることがなくてね」と、二宮透さん(同左)は2012年8月に参加。「日本人主体だったこの活動をもっとアピールして、ベトナム人を巻き込みたいと思いました」。

湖周辺は、煙草の吸殻、アイスクリームの棒、空き瓶など、大半が日常のゴミだ。興味を持った人が参加できるようにとゴミ袋や手袋、トングを多めに準備。徐々に飛び入り参加も増えた。

「最初は勇気がいるし、恥ずかしかった」

とベトナム人参加者が話すように、決して無関心ではないが、参加するに至らないベトナム人は多い。「ハノイの人は、引っ込み思案でシャイな一面があるように思います。元気に声掛けをするなど、僕たちの方から1歩踏み出せる環境を作っていきたい」。

日本人を中心とする、このゴミ拾いという地道な活動は、いつしかベトナムのメディアが紹介するようになり、参加者はさらに増えていった。

「ありがとう、ごめんなさい、など素直に言葉にするのが苦手なベトナム人から、よく『カムオン』(ありがとう)と言われます。感謝されるためにやっているわけではないけれど、やっぱり気持ちが良いですね。頑張って継続していきたい」

と清々しい笑顔を見せる二宮さん。権代さんは、片道1時間かけてゴミ拾い活動に参加する高校生との出会いが、深く心に残っていると話す。

「無償で何かをするという概念があまり根付いていないベトナムで、この若者にはびっくり! 身が引き締まる思いでしたね。この活動がベトナムの若者の公共性を育むきっかけとなればと思います」。

参加者には親子連れも多いが、中には子どもに指示するだけの親も。

「大人の一所懸命な姿を見せることが大切だと感じています。幼少期の経験は子どもたちの心に残ってくれるはず。将来は、ゴミを捨てない大人になってほしいなあ」

と、子どもたちの将来に期待を込める。

ゴミ拾い後、日本人参加者たちで馴染みのフォー屋へ行くのが定番コース。

「この活動に参加しているベトナム人が、いつか自分の住んでいる地域でも同じような活動を始めてくれると嬉しいですよね」

と、彼らはフォーをすすりながら話し込む。

何気なく始めたゴミ拾い活動。本人たちの知らぬ間にその姿が多くの人の心を動かし、少しずつ、そして着実にベトナムの地に根を伸ばしている。

権代 祥一 ごんだい しょういち
1962 年、山口県生まれ。2010 年に来越。ハノイ工科大学講師。初代メンバーとして2011 年3月よりゴミ拾い活動に参加。
二宮 透 にのみや とおる
1950 年、大阪府生まれ。2008 年来越。石垣ゴムベトナム勤務。2012年8 月より参加。
ゴミ拾い活動は現在、ホアンキエム(Hoan Kiem)湖周辺のディンティエンホアン(Dinh Tien Hoang)通りで、毎週日曜8時から実施中。

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