メディカルトーク
第81回 埃っぽいベトナムでは「結膜炎」に注意
症例
バイクで走行中に右目の痛みを感じた24 歳の女性。鏡で見ると赤く充血していて、市販の点眼薬を使用したが改善しないため来院。抗生剤の点眼薬を処方し、痛みや眼脂は数日で改善した。
今回のドクター
白井拓史医師/ロータスクリニック
①「結膜炎」って、どんな病気?
白目やまぶたの裏側をおおっている部分を結膜といい、そこに炎症を起こしたのが結膜炎です。大きく分けると、ウイルスや細菌が原因の感染性、花粉などによるアレルギー性、ケガやゴミ、薬品などが原因となる外傷性に分類できます。痛風、関節リウマチ、甲状腺機能亢進症など全身に起こる病気に結膜炎が合併することもあります。②視力が低下することも
結膜の充血が起こり、眼脂(めやに)が出ます。異物感(ゴロゴロする)、掻痒感(かゆみ)、羞明(光が異常にまぶしい)などの症状があります。 眼脂のため、視力低下が起こることもあります。
乳幼児の場合は抵抗力が弱く、角膜炎から眼内の感染症に至って失明することもありますので、必ず受診をして下さい。③治療は点眼薬を使用
点眼治療が基本です。その他に眼軟膏や内服薬を処方することもあります。
感染性の結膜炎では抗菌薬の点眼薬を使用します。炎症を抑えるためのステロイド薬の点眼を一緒に用いる場合もあります。アレルギー性では、抗アレルギー薬やステロイド薬の点眼を行います。
医師の指示にしたがって治療を続け、自己判断で治療を中断しないようにして下さい。また、治療中はコンタクトレンズの使用は避けて下さい。④周囲や家族にうつさない配慮を
周囲の人に感染を広めないように注意する必要があります。細菌やウイルスは、目に触れた手やハンカチなどから感染することがほとんどです。流水や石けんでよく手を洗うことが重要です。タオルなどは家族と別のものを使い、お風呂は最後に入るようにしましょう。
休養をとって体力をつけ、学校・幼稚園などは、医師の許可があるまで休むようにして下さい。
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