ベトナムスケッチ > ベトナムコラム > 男のローカルひとり飯 > ...

男のローカルひとり飯
第12回 汝、完飲するべし。
ブンボーフエ

タグ:
カテゴリ:男のローカルひとり飯
更新:2012/10/22 – 09:47

編集部では、皆様からの情報をお待ちしています。情報掲載をご希望の方は、コチラまでご連絡を!

ブンボーフエ
男のローカルひとり飯小さな通りにひっそりと佇む、名前すらないような店。こちらの牛肉入り汁麺「ブンボーフエ」は、深みというより広がる旨味のあるスープ。全体に振りかけられたみじん切りの野菜をひとかみすると、一瞬、ローストした木の実のような鮮烈な香ばしさを感じる。ほほ~、さては、これは大量のタデのみじん切りだな。ホビロンに付いてくるあれだ。むぅ、店主のおばちゃん、ただものではない。

牛肉の仕上がりも重要な要素だ。どれどれ、と口に運ぶと牛肉もほとんど歯ごたえがないくらいトロトロに柔らかく、筋部分もねっとりと歯に絡みついて来る。このレベルのスープと肉が味わえる店はそうそうないぞ。神ブンボーと言っても過言ではない。

付け合わせの香草は、ベトナムバジル、ミント、タデ、ノコギリソウ、モヤシ、そして空心菜の茎。さらに、空心菜の茎のみが茹でてある。なんと計算高いんだ。半分近く食べたところでライムを投入したところ、ハプニング発生! 自分としたことが入れすぎてしまった。このスープには明らかに5滴以上は入れるべきではなかった。通失格。言い訳しようもなし。しかも、こちらのサテは、油を極力抑えたストレートな辛味を味わうタイプだ。ライムの入れすぎを挽回出来るようなコクはない。

全てを食べ終えて、周りを見渡すと、スープを飲み干し、スープのお代わりをもらっているツワモノまでいた。替え玉ならぬ替えスープ。自分も次回こそは必ず万全の状態で替えスープだ! と固く決意をし、店を出た。

本日のひとり飯:
クックブンボーフエ/Cuc Bun Bo Hue
住所:33 Huynh Khuong Ninh St., Dist. 1
営業:6:00~13:00
・「特製ブンボーフエ/Bun Bo Hue Dac Biet」小2万VND(約80円)、大3万VND(約110円)

井之原 四郎
孤高のフーディーを自称するフードライター。食べ物である限り、食べられない物がないのが自慢。美味い料理を食べているときは自分だけの世界に入り込んでしまい、時には涙を流すことも。酒にも目がない。

掲示板ご利用の前にベトナムスケッチ掲示板ガイドラインをご参照ください。投稿にはFacebookアカウントが必要です。アカウントはFacebook公式サイトにて無料で取得できます。※編集部への質問や問い合わせに関してはコチラからどうぞ。

関連ベトナム記事

男のローカルひとり飯/最終回 南蛮渡来 男のローカルひとり飯
最終回 南蛮渡来

本稿が最終回。通が最後の一食として選ぶのは、5万VND(約250円)の枠を度外視したこの1杯だ。冷房もないローカル店で、…

男のローカルひとり飯/第31回 オイスィカオ! 男のローカルひとり飯
第31回 オイスィカオ!

本当に使えるの? と疑問を抱かざるを得ない、大小様々の錆びた金具が大量に売られている店舗街を抜けて、辿り着いた水餃子屋。…

男のローカルひとり飯/第30回ブンボーヘマなし 男のローカルひとり飯
第30回ブンボーヘマなし

ホーチミン市におそらく1人くらいしかいないのではないかという、本物の日本人ブンボーフエマニアから紹介があったのがこちらの…

男のローカルひとり飯/第29回 アットホーム 男のローカルひとり飯
第29回 アットホーム

隠れ家レストランという言葉がある。大体、意外性のある場所に店がある場合を指すが、本稿で紹介する店はそのような概念とは完全…

男のローカルひとり飯/第28回 ある日の春雨 男のローカルひとり飯
第28回 ある日の春雨

アヒル肉の春雨が頂ける店を発見。店というより完全に自宅の居間といった佇まいの店内だ。店の奥には店主のお父さんと思われる爺…

男のローカルひとり飯/第27回 蟹食うわ 男のローカルひとり飯
第27回 蟹食うわ

蟹を食べると言っても、蟹そのものはこの地でも高い。予算内でいただけるのは、蟹ダシのスープで食べるハイフォン名物の麺料理「…

男のローカルひとり飯/第26回 ミーごいすー 男のローカルひとり飯
第26回 ミーごいすー

本日は路上青空風呂椅子系の店に訪問。こちらではミーゴイ(即席麺)のミーサオ(炒め麺)が頂ける。この国では予め茹でておいた…

男のローカルひとり飯/第25回 香りブンブンマム 男のローカルひとり飯
第25回 香りブンブンマム

カンボジア国境の町チャウドック(Chau Doc)の名物「ブンマム/Bun Mam」 。通常は比較的廉価だが、運ばれて来…

男のローカルひとり飯/第24回 カオラウラヴ、健康な麺の皿だ 男のローカルひとり飯
第24回 カオラウラヴ、健康な麺の皿だ

日本のうどんがルーツだという「カオラウ」を頂く。店内はしっかりした木のテーブルが並べられた清潔空間で、冷房付き。いつもよ…

男のローカルひとり飯/第23回 具ダックサン! 男のローカルひとり飯
第23回 具ダックサン!

入店してすぐ、その店のスペシャリティー(Dac San)を注文したところ、出てきたのはこちらの具沢山の高級麺料理(4万7…

男のローカルひとり飯/第22回 ギブミーワンタン 男のローカルひとり飯
第22回 ギブミーワンタン

「人でごった返すワンタン麺屋があるから、ぜひ確認しに行ってくれ」との指令が。訪ねてみると触れ込みは本当だった。18時頃に…

男のローカルひとり飯/第21回 おかん、ブン! 男のローカルひとり飯
第21回 おかん、ブン!

うまいとの評判を聞けば、9区までえっちらおっちら。外国人など全く見かけないドローカルな街並みの更なる小道にお目当ての店を…

男のローカルひとり飯/第20回 コムかきこむ 男のローカルひとり飯
第20回 コムかきこむ

無性に腹が減って、コム(Com / ご飯)を食べたいと思う時がある。食欲に身を委ねて。そんな時は間違いなく、ベトナムの大…

男のローカルひとり飯/第19回 フーティウ法 男のローカルひとり飯
第19回 フーティウ法

フーティウの名店は幾つかあるが、どれも高く、5万VND(約230 円)を超える店もざらに見かける。そんな中、路地裏に位置…

男のローカルひとり飯/第18 回 無名の名店で 脱帽のブンボーを 男のローカルひとり飯
第18 回 無名の名店で 脱帽のブンボーを

名店や良店と言われるのは、いずれも人気店で、混雑しているのが通常だ。ところが、いつでも例外が存在する。ホーチミン市でも有…

男のローカルひとり飯/第17 回 ブンチャー・気分チャチャ♪ 男のローカルひとり飯
第17 回 ブンチャー・気分チャチャ♪

街を歩いていて、豚の炭焼きの香りをかぐと、一気に気分が盛り上がり、つい入店してしまうのがブンチャーの店だ。 このブンチャ…

男のローカルひとり飯/第16 回 フォーリンラブ 男のローカルひとり飯
第16 回 フォーリンラブ

ハノイに行く機会もある。当然目的は美味いローカルフード探し、ではなく仕事だが、店選びについて決して妥協を許さないのが通と…

男のローカルひとり飯/第15 回 ヴェジタイズ・ミー 男のローカルひとり飯
第15 回 ヴェジタイズ・ミー

「ティブ」といえば、ホーチミン市のアッパーベトナミーズ店の中でも最高峰に君臨する名店。おいそれと自腹で行ける店ではない。…

男のローカルひとり飯/第14 回 親父のボーコー 男のローカルひとり飯
第14 回 親父のボーコー

親父のボーコーと言っても、物騒な話ではない。「おふくろのコム」の回で紹介した店舗のおやじさんが、朝は麺料理を出しているの…

男のローカルひとり飯/第13 回 餅モチもっちもち/ソイマン 男のローカルひとり飯
第13 回 餅モチもっちもち
ソイマン

日本人は本当に「もちもちした食感」というものが好きだと思う。もちもちの生パスタ、もちもちのパン、もちもちのうどん、もちも…