ベトナムの日本人
藤井 悠夏さん
コーヤウチュウレ事業ディレクター
「可能性を感じた」ベトナムで結婚式文化に革命を!
しっかりと情報提供をして、価値観や選択肢を広げていきたい
「ベトナムの結婚式は、少し前の日本に近いですね。家族との結びつきが強く、親の希望で決めることも多いんです」。
こう話すのは、ベトナム人向け結婚情報サイト「コーヤウチュウレ」を立ち上げた、ディレクターの藤井悠夏さん。学生時代に女子大生サークルを創設し、講座の開講やフリーペーパー、イベント制作を手掛けた。リクルート入社後は、ブライダル事業で通年MVPを受賞。「世に生を得るは事を成すにあり」を座右の銘に、ビジネスに興味を持っていた彼女が起業する場所としてインスピレーションで選んだのが、ベトナムだった。
「ライフビジョンは、人の価値観や選択肢を広げるお手伝いをすること。日本で学んだことを活かして、ベトナムの価値観とコラボすることでイノベーションが生まれれば」。
そんな思いでスタートさせたウェブサイトには結婚式場、写真スタジオ、ドレスなどの情報が満載。これまで結婚情報を一括して見られる場所がほとんどなかったベトナムでは、画期的だ。
「もっといろいろな式場やサービスがあるということをベトナムの人達に伝え、選択肢を増やすことで充実した結婚式を行ってほしいですね」。
近頃の結婚式で印象に残っていることがある。
「お金を持っている人は、チョコレートでデコレーションしたお菓子を飾ったり、ビデオクリップを作ったり、当日撮った写真をすぐに見るコンテンツを取り入れたり。もともと引き出物文化はありませんでしたが、プチギフトを贈るなど工夫されるようになってきています」。
プログラムが活性化されている一方で、
「式場側はまだまだ。ずっと行ってきていることを変えたくないという思いがあるんでしょうね。しかし、式場のサービスレベルを上げていく努力が必要で、お互いの相乗効果を上げるために全力でサポートをしていかなければなりません」。
そんな時に頼りになるのが会社のスタッフ達だ。
「うちのスタッフはカップルやクライアントの立場に立って徹底的に考えてくれて、頼もしいなと感じます。さらに、自分の立場だけではなく、プロジェクトがどうあるべきかなどを議論する。前向きな話し合いができるのはありがたいです」
と、彼らに対する絶大な信頼と感謝の気持ちがひしひしと伝わってくる。
「ベンチャー企業は明日どうなるかわからないからスタッフは不安に思うはず。だからこそ、ビジョンを見せることが大切で、また、彼らのがんばりが見えるように正当に評価することが大事」。
事業を立ち上げて約1年。「ビジネスとは、壮絶エキサイティング」と一言で表した藤井さん。「2年以内に軌道に乗せるのが目標。前進するごとに難しい場面に遭い、簡単にはいかないと実感しますが、でもそこにチャンスはある!」。
意思の強さを感じさせる瞳はブレることなく、今後のベトナムの結婚文化に革命を起こす勢いだ。
藤井 悠夏 ふじい ゆか
1983年、シリア生まれ。中学時代はドバイ在住。2004年に女子大生サークル「キラジョ」を創設。2006年リクルートに入社、2007年度ブライダルカンパニーで通期MVP受賞。2010年リクルート退社後、来越。現在、ホーチミン市で「コーヤウチュウレ/Co Dau Chu Re」ブライダル事業ディレクターとして活躍中。
撮影/大池直人
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