ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説 10月号

ベトナムニュース解説マクドナルドいよいよ進出 1号店はホーチミン市に

世界のファストフードチェーン「マクドナルド」がいよいよベトナムに進出する。同社はこれまでに数回の視察を行ったが、進出時期は明らかにされていなかった。 しかし、先日来越した上級幹部が、「現在フランチャイズパートナーを探しており、2年後をめどにベトナムに正式参入する。まずホーチミン市で1~2店舗、続いてハノイに出す」と話した。 (『Dau Tu』2012年8月27日、p.01)

解説

マクドナルド進出はこれまでに何度も噂が立っていましたが、なかなか実現していません。出店許認可、好立地の確保、物流、税金、衛生面、原材料の供給など、障害となっている問題についても、推測、噂はさまざま。なかには、街の至る所にある安価なフォーやバインミー(バゲットサンド)など、ベトナムの豊かな“ローカル”ファストフードと競争できないから、といった話もありました。 10年ほど前は、ベトナム最大の経済都市ホーチミン市でも、ファストフード店は片手で数えるほど。お昼時でも客は数人、それも外国人ばかり、といったことも多かったのですが、今やすっかり様変わり。時間帯によってはテーブルに空きがなく、学校帰りの中高生が制服姿でどやどや入ってきておしゃべりに花を咲かせる、日本のような光景が見られるようになりました。 ベトナムで広く展開しているファストフード店は「KFC」、「ロッテリア」、「ジョリビー」ですが、最近では「サブウェイ」や「バーガーキング」が出店しています。またご当地メニューとしてKFCなどではご飯メニューを提供しています。

ホーチミン市のビニール袋排出量は 1日50t

ホーチミン市廃棄物再生基金(Refu)の調査によると、市では毎日平均50tのビニール袋が排出されている。市場(いちば)では1ヶ所につき毎月1800kg、ショッピングセンターでは同1130kg、スーパーでは約9000kgのビニール袋が使用されている。 2020年までのビニール袋に起因する環境汚染抑制案によると、2020年までに、スーパー、ショッピングセンターで使用されるビニール袋を2010年比で65%削減し、環境に優しい包装用品を導入する。市場では同40%の削減を目指す。 (『Doanh Nhan Sai Gon』2012年8月29日~9月4日、p.07)

解説

袋はいりますか――日本では、買物の際によく耳にする言葉ですが、ベトナムで聞かれることは、まずありません。 スーパーでも市場でも、お店では必ず袋に入れてくれて、すでに幾つか袋を提げていても、まとめられることはなく、新たに袋が登場します。レジでは、清算後に買物袋の口をレシートとともにホチキスでとめることも多く、袋に入れることが、きちんと買ったものであることを示す面もあるのかもしれません。 最近では、生分解性のレジ袋を導入するスーパーもあるなど、「エコ」に対する取り組みも増えつつあるようですが、一般レベルではまだまだ。バイクや自動車からのポイ捨ては当たり前、家庭内でのゴミの分別もほとんど行なわれておらず、川や道端が「ゴミ箱」と化しています。 なお大都市では毎年20万tのプラスチック製品が廃棄され、うちビニール袋とプラスチック包装材が15万t程度を占めるという統計もあります。

ホーチミン市のホテル・レストラン 50軒が「脱煙」宣言

ホーチミン市健康教育広報センターと市内のホテル、レストラン47軒は、2012年8月24日(金)、ホテル、レストランのスモークフリープロジェクト実施で誓約を交わした。 これは、タバコ煙のないホテル、レストランの構築、完全禁煙の奨励、タバコ販売禁止、タバコの広告、スポンサーの禁止、警告看板の掲示、知識の普及などを目的とした、タバコ規制枠組条約の実施をサポートする活動の一環。同センターによると、市内のホテル、レストラン219軒のうち自由喫煙は40%、完全禁煙は30%あまり、喫煙スペースがあるのは20%。 (『Nguoi Lao Dong』2012年8月25日、p.02)

解説

禁煙、分煙が当たり前となった国で暮らす日本人愛煙家にとって、安価に買えて、どこでも吸えるベトナムは、天国と言えるかもしれません。大半のレストランで自由に吸えて、バイクを運転しながらのタバコもおなじみの光景です。通常の20本入りはもちろん5本入りのパッケージもあり、街角のタバコ屋や喫茶店では、1本から売ってくれます。 世界保健機関によるとベトナムは男性の約半数が喫煙し、世界で最も喫煙率が高い国のひとつ。公共施設での禁煙に関する規則(喫煙に罰金を科すなどの罰則)が最近制定されましたが、取り締りはほぼ行なわれておらず、この規則を知っている人もほとんどいません。 2013年5月1日にはコミュニティの健康保護やタバコに起因する病気の抑制等を目指したタバコ害防止法が発効しますが、喫煙文化が根強いベトナムで、禁煙や分煙の意識が浸透するにはまだまだ時間がかかりそうです。
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