ベトナム人経営者の気質
第3回 経営者の本気度を測る①
~アポ取り時~
カテゴリ:ベトナム人経営者の気質
更新:2012/09/13 – 11:45
ビジネス環境も慣習も、日本と同じわけにはいきません。ベトナム人経営者の考え方や視点を毎月ご紹介。
アポ取りまでのステップ
ローカル企業と付き合って参りますと、次第に面談のアポイントを取る段階からその「本気度」を窺い知る事が出来る様になって参ります。
ここベトナムでは初めて訪問する企業に対しては、余りスムーズなアポイント獲得交渉を期待する事は出来ません。まずアポイントを取るためにレターの発行を行って、それに返答して来た企業とだけ面談のアポイント交渉が行えるというのが通常です。
これは企業の規模が大きくなればなるほどその傾向は強く、いきなり企業訪問のために企業側へ電話を入れたり、飛び込み訪問するというのはベトナム的には余り好まれる形式では有りません。
約束通りに会えるとは限らない
日本と同様、よりシリアスな話ほど、担当者のレベルでの意思決定は出来なくなります。当然上司へのお伺いを立ててから話が進むと考えて頂ければ理解して頂けると思います。
しかもベトナム人経営者の「意思決定の早さ」は既にお話した通り、その場で即断という状況も珍しくは有りません。その為、日本の様に1ヶ月前からアポイントを取っておけば安心などという状況も、ここベトナムでは残念ながら有り得ません。
アポイント自体を忘れてしまう経営者もおりますし、訪問当日に別のアポイントで出張中という事例も散見されます。この様なビジネス・スタイルに付いて、ここではあえて言及致しませんが、当然この様なケースは企業側の「本気度」が、アポイント取得交渉の地点から限りなくゼロに近かったのだと考える事が出来ます。
一見、「気紛れ」や「いい加減」に見えがちな行動ではありますが、隣の畑の方が魅力的に見えたベトナム人経営者からすれば当然の行動です。
逆に「本気度」が高いと感じるケースとして、担当者任せにすることなく自ら乗り出して来る姿勢というのは、ローカル企業側の「本気度」を計るバロメーターとなるのではないでしょうか。
河原 光伯 かわはら みつのり
15年間会社員を務めた後、中東・ヨルダンにてJICA事業に従事。AGSホーチミン事務所で営業・ビジネスマッチング担当。
http://ags-vn.com
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