29屋的越南恋愛コラム/「ベトナム妻が日本の生活に適応するための資質を考えてみる」/第11回

29屋的ベトナム恋愛コラム「モウ、ワタシ、ベトナムカエルヨー、ガマンデキマセン!!!!」

運命の出会い。ベトナムに駐在する日本人ビジネスマン諸氏が、文化の違いや諸々の障壁を乗り越えてベトナム女性と結ばれる。その数ヶ月~数年後、ほとんどの人が任期満了で日本に帰国するが、ここで問題になるのは「妻をつれていくのか、否か」。 「日本人と結婚したんだから、日本で暮らすのも覚悟の上でしょ? 大丈夫じゃん?」などと簡単に思うなかれ。実際、ボクが見聞きしただけでも「快活&日本語ペラペラ&日本食大好き」なベトナム嫁が夫の帰任に同行したものの、数ヶ月後「たのむからベトナムに帰らせてくれ」と深刻な大ゲンカになったケースはひとつやふたつではない。 結局、別居or離婚するか、旦那さんが転職してベトナムに戻る日越夫婦が多いようだが、どんな難しい話にも成功者が必ずいるもので、ベトナム女性と引き続き日本で仲睦まじく暮らしているケースも、ごくわずかながら存在する。いったい何が違うのだろうか?

花は花でも、桜と蓮じゃ、耐えられる「つらさ」の種類が違うらしい。

昭和の詩人、八木重吉は「花はなぜ美しいか? 一筋の気持ちで咲いているからだ」と言った。日本人の心の美を花に例えるならば、冬の寒さを乗り越えて花を咲かせる「桜」。一方、ベトナム人は、炎熱の汚泥の中からひっそりと咲き、やがて仏性へと至る「蓮」であると、ボクは思う。 では、それぞれが耐えられる「つらさ」とは何か? 外地暮らしの日本人は、孤独や不人情には耐えられても、物質的な不便さには弱い。その反面、ベトナム女性が日本の生活で求めるのは、「暑苦しいほどの人間関係の密接さ」ではないだろうか。 もちろん、物価&給与・手当の違いから、生活レベルは下がる。さらにはベトナムでは親族の若い衆かメイドさんにやらせていた家事雑用を自分でやる煩雑さ。タクシーに乗らずにいちいち歩くなど、物質的・肉体的なギャップは苦しかろう。 しかし、それよりも深刻な火種とは、周囲に同国人や家族がおらず、夫の仕事がベトナム時代と比べ物にならないくらい忙しくて不在ゆえの「寂しさ」であるように思える。 たまに無理をして「気晴らし=贅沢」をさせたとしても、金に飽かせた趣味趣向では、異国暮らしの孤独を根本から癒すことなど出来はしない。 異文化への適応能力でいえば、日本人男性よりもはるかにナイーブで保守的なベトナム女性。貴男の選ぶパートナーが本当に日本でも暮らせるのか否かをテストするのに、まずは近場の異文化国へ旅行するのはいかが? 買物で歩きまくったり、食べ慣れないものにチャレンジさせたり、初対面の人と会食したり。彼女の好奇心とガッツに試練を与え、その反応を観察すべし! ただし、やりすぎてフラれても自己責任で。
29屋 にくや 食材&弁当屋の店主。本業の傍ら、かつては「29屋に訊け!」など本誌人気コラムを担当。本コーナーでは、ベトナム恋愛模様をちょっぴり辛口、ときどき優しく(!?)、生あたたかい目で考察する。 http://blog.livedoor.jp/info29
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