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メディカルトーク
第76回 珍味グルメは、中枢神経ダメージの恐れが!

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カテゴリ:メディカルトーク
更新:2012/08/10 – 11:36

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メディカルトーク症例
37歳男性が外来受診時、医師とベトナムならではのグルメの話題に。男性の「豚の脳みそのスープ、とてもおいしいですよ」という言葉に医師の顔色が青ざめた。

今回のドクター
富浜有香医師/インターナショナルSOSホーチミンクリニック

①悪性たんぱく質「プリオン」
ベトナムで、脳みそや爬虫類の料理など、数々の珍味グルメを楽しんでいる人には少々恐い話かもしれません。
プリオンとは感染性を持つ悪性タンパク質のことで、プリオンが引き起こす病気をプリオン病と呼びます。以前は、動物の脳を食べる習慣がある地域特有の疾患でしたが、現在では世界各地でみられます。
代表的なものには、家畜にみられる牛海綿状脳症(以下、BSE)や、ヤギや羊にみられるスクレイピーなどが挙げられます。
プリオンに侵されたこれらの動物の中枢神経組織が体に入ると、プリオン病に感染し、中枢神経を荒廃させる恐れがあるのです。

②多岐にわたる症状
発症者の多くが全身倦怠、睡眠障害、体重減少、頭痛などを訴えます。物忘れや記憶力の衰えなどの知的活動障害が、数週間~数ヶ月で急速に進行するほか、視力障害やふらつき歩行、小脳失調をきたす場合もあります。

③認知症と診断される場合も
潜伏期は約1.5~30年と長期にわたるため、一般的な食中毒とは異なり原因食材の特定が難しくなります。そのため発症が高齢になってからの場合は、プリオン病の主な症状からアルツハイマー病や脳血管性認知症などと診断されることもあるようです。

④食べないことが1番!
プリオンは熱に強いため、加熱しても感染性を取り除くことはできません。
ベトナムでは、豚の脳みそ入りスープやお粥、ヤギ鍋の具材として食べる機会がありますが、プリオンを体の中に入れない、つまり動物の脳や中枢神経は食べないことが最大の予防法です。
海外で日本にはない珍味グルメに挑戦したい気持ちは分かりますが、極力控えることをおすすめします。

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