ベトナムスケッチ > ベトナム特集 > 今月の特集 > ...

冒険と発見求め、秘境フォンニャ・ケバンへ
世界で最も美しい「天国洞窟」を探検

タグ:, ,
カテゴリ:今月の特集
更新:2012/07/20 – 21:00

編集部では、皆様からの情報をお待ちしています。情報掲載をご希望の方は、コチラまでご連絡を!

天国洞窟
Động Thiên Đường

天国洞窟 Động Thiên Đường

Discovery VIETNAMフォンニャ・ケバン地域は間違いなく
世界一の洞窟パラダイス

イギリス洞窟調査協会(BCRA)のリムバート氏とその仲間たちはこの20年間、ベトナム中部のフォンニャ・ケバン国立公園で、世界をあっと驚かせるような洞窟を次々と発見してきた。

「世界中で様々な洞窟を見てきましたが、間違いなくこのエリアは世界一です。他の国でも類を見ない、規模の大きな未踏の洞窟がごろごろしています。ここ数年はフォンニャ・ケバンに夢中で毎年のように通っているんですよ」。

現在、このエリアきっての人気スポットである天国洞窟へ彼が初めて入ったのは2005年。
「到達した時、実はがっかりしたんです。行き止まりだったので、探検がここで終わってしまうのだと。実に美しい洞窟でしたが、私にとって重要なのは洞窟がどこまでも続くこと。地底の道なき道を困難を排しながら進み、人類史上誰も足を踏み入れていない地に最初の一歩を刻む。それが洞窟探検のロマンですから」。

リムバート氏
リムバート氏

「あの天国のように美しい洞窟」
最初の感激がそのまま名称へ

リムバート氏がこの洞窟を発見してほどないある日、猿の生態調査をしていた公園事務所職員のディン・ハイ・ズオン(Dinh Hai Duong)氏は、地元の猟師ゴー・フォン(Ngo Phong)氏から、「猿が寝起きしそうな大きな洞窟がある」と教えられた。こういった情報がもたらされることはよくあり、さほど期待せずに向かったという。しかし入ってすぐ、繊細な鍾乳石が林立する光景に驚いた。そして上司のカオ・スアン・チン(Cao Xuan Chinh)氏に報告し、一緒に中へ。後に、リムバート氏が既に発見した洞窟に、彼らは別の入口から入ったことが判明している。

ズオン氏
ズオン氏

天国洞窟の名付け親は、このチン氏。初めて目にした光景に、「天国のような美しさだ、と思わずつぶやいてしまって。その後も仲間内で『あの天国のような洞窟』と呼んでいたら、いつのまにか正式名称になったんです」。

チン氏
チン氏

これについてリムバート氏は、「私たちはこの洞窟を入口の通し番号で呼んでいただけでしたから、美しい名前がついて嬉しいです」。

自然保護に配慮した観光開発
さらに7km地点まで公開

天国洞窟は2010年9月2日、1km地点までが一般公開された。鍾乳石の保護を徹底するために、開発を委託された民間会社は、当時世界で最大規模だったマレーシアのサラワクチャンバー地下洞窟のケースにならって、観光開発を進めたという。

洞窟内部には木製の通路が作られており、ところどころに休憩用ベンチも設けられている。鍾乳石には「月のウサギ」や「(少数民族の)高床式住居」、「(フエの)筆塔」など、形に見立てて名前が付けられた石もある。

2012年4月2日より、さらに洞窟の奥へと進む7km地点までのルートが一般公開された。そのツアーは、しっかりとした装備と洞窟内を知りつくしたレンジャーの案内が必要で、洞窟内を流れる川をカヌーで渡るという内容で、冒険心がくすぐられる。

 鍾乳石は上へ下へと、その造詣は変幻自在
鍾乳石は上へ下へと、その造詣は変幻自在

 「月のうさぎ」。確かにウサギに見える
「月のうさぎ」。確かにウサギに見える

少数民族の「高床式住居」。幻想的な光景だ
少数民族の「高床式住居」。幻想的な光景だ

ベトナムの寺によく見かける2重の塔などの「筆塔」
ベトナムの寺によく見かける2重の塔などの「筆塔」

つらら石が地面まで到達した巨大な石柱
つらら石が地面まで到達した巨大な石柱

掲示板ご利用の前にベトナムスケッチ掲示板ガイドラインをご参照ください。投稿にはFacebookアカウントが必要です。アカウントはFacebook公式サイトにて無料で取得できます。※編集部への質問や問い合わせに関してはコチラからどうぞ。

関連ベトナム記事

ベトナム生活の健康管理に。<br>日本語でプレミアム健康診断 ベトナム生活の健康管理に。
日本語でプレミアム健康診断

気候も季節も異なるベトナム生活は、日本にいる時以上に健康管理が大切だ。各病院やクリニックでは、毎年の企業健診だけでなく、…

暑さも不調も食べもので解決!ベトナム食の陰陽術 暑さも不調も食べもので解決!ベトナム食の陰陽術

ベトナムでは「陰陽思想」にもとづいた食の考え方が根付いている。食品の性質は細かくは「寒・涼・平・温・熱」の5つに、大きく…

ギャラリーオーナーが語る現代アート事情<br>VIETNAM ART GALLERY ギャラリーオーナーが語る現代アート事情
VIETNAM ART GALLERY

プロパガンダアートや、模写中心の街中ギャラリーに加えて、現代アートのギャラリーも一進一退を繰り返しながら存在するベトナム…

郷土料理をたべつくそう!<br>ベトナム定番グルメ図鑑 郷土料理をたべつくそう!
ベトナム定番グルメ図鑑

各エリアの食文化に加えて、中国、フランス、クメールなどの影響を受けたベトナム料理は実に奥深い。日本人にお馴染みの料理から…

写真家が見たベトナムの風景いつか行きたい場所 写真家が見たベトナムの風景いつか行きたい場所

一葉の写真をきっかけに、その場所に向かう。誰かの旅の物語をきっかけに、そこを訪れる。出かける理由にしばりはない。ベトナム…

ベトナム人はみんな持ってる万能薬Dầu Gióのすすめ ベトナム人はみんな持ってる万能薬Dầu Gióのすすめ

トナムの多くの家庭が常備している“緑のオイル”。体調を崩すと、どこからともなく出てくる万能薬・ザウゾー(Dầu Gió/…

Pho – ハノイとサイゴンのフォーを知る Pho – ハノイとサイゴンのフォーを知る

ベトナムと言えばフォー。といっても過言ではないほど、フォーは日本人にとって近しいベトナム料理だが、その歴史は120年ほど…

台所にもベトナムらしさを!<br>相棒のキッチングッズ 台所にもベトナムらしさを!
相棒のキッチングッズ

「ステイホーム」という言葉がすっかり定着した今。自炊のモチベーションを高めるために、身近なキッチングッズを手に入れてみる…

ディープベトナム展<br>博物館で伝統文化の魅力を深掘り! ディープベトナム展
博物館で伝統文化の魅力を深掘り!

アオザイ、バッチャン焼き、伝統医学…。ベトナムで触れたことのある伝統文化を、さらに深く理解できる場所といえば、やはり博物…

ホームパーティーを華やかにプロのレシピで おもてなし ホームパーティーを華やかにプロのレシピで おもてなし

クリスマスイブは高級レストランでの食事もよいけれど、ステイホームに慣れたこの頃。せっかくなら「おうちレストラン」を開いて…

ベトナム語 あきらめるのは まだ早い! ベトナム語 あきらめるのは まだ早い!

この記事を読んでも、ベトナム語がペラペラ話せるようにはなりません。ベトナム語学習において、発音の難しさに心が折れるのは誰…

推しが見つかる V-POP!最前線 推しが見つかる V-POP!最前線

ベトナムのカルチャーで今、最も熱いのは、何と言ってもV-POP(ベトナムポップミュージック)! 多様な音楽性を持ち才能溢…

日本人インフルエンサーの一押し料理<br>ストリートフードマニア 日本人インフルエンサーの一押し料理
ストリートフードマニア

ベトナムのストリートフードと言えば当然、屋台料理と思われることが多い。だがデリバリー文化の発展とともに、路上系フードも今…

ステイホームでステイハッピー <br>ベトナムなんでもDIY ステイホームでステイハッピー
ベトナムなんでもDIY

コロナ禍の影響で外出自粛ムードが続く中、在宅時間を持て余していませんか?「もう何をしたらいいかわからない!」そんなときの…

昔ながらのベトナムの知恵<br>ハーブ&スパイス美的生活 昔ながらのベトナムの知恵
ハーブ&スパイス美的生活

ベトナムにも昔から、自然の恵みを利用した民間療法がある。なかでも市場で気軽に手に入る身近なハーブやスパイスを手に入れて、…

経験談から知る<br>本帰国後の学校選び 経験談から知る
本帰国後の学校選び

ベトナム暮らしが終わりを告げると同時に、本帰国や他国への赴任には準備が必要だ。子どもの学校選びもその1つ。先輩の体験談を…

健康を支えてくれる白い恋人 ベトナム★ミルクラブ 健康を支えてくれる白い恋人 ベトナム★ミルクラブ

健やかな毎日を送るのに欠かせない、自然の栄養がいっぱい詰まった牛乳。店頭でよく目にする有名メーカー以外にも、街中の牛乳屋…

オフィス&学校の強い味方 ベトナム快適文具 オフィス&学校の強い味方 ベトナム快適文具

4月は異動や転職、入学などで新しい文房具をそろえたい季節。仕事用なら、オリジナリティがあり仕事が楽しくなるアイテムをおさ…

愛され続けるベトナムの国民食Mì Gói三昧 愛され続けるベトナムの国民食Mì Gói三昧

ベトナムで即席麺(ミーアンリエン/Mi An Lien)と言えば、中華麺(ミー/Mi)を包んだ(ゴーイ/Goi)袋麺「ミ…

愛のカタチは進化する ベトナム 恋愛白書 愛のカタチは進化する ベトナム 恋愛白書

時代が変われば、人々の考え方も変化するもの。日本では恋愛や結婚の価値観がひと昔前と大きく変わっていると言われているが、ベ…